私は"間違い"でもいいから大金が欲しいのだ

シリーズ名
回胴皇帝的必勝塾ドッカーン (毎週木曜日更新)
話数
第134回
著者
スロカイザー

右のポッケにゃ夢がある。左のポッケにゃ、


お札でパンパンに膨らんだ財布。

ということで、新潟競馬大決戦当日だ。ちなみに、用意したお金を全て使うつもりなどない。念のために多めに用意しただけだ。私ももう大人だから、「全てを賭けた大勝負!!」なんてことはしない。

新潟駅から競馬場に直通するバスが運行しているということなので、ホテルから駅に向かう。夜遅くまで競馬の予想をしていたせいもあってか、私もKEN蔵氏も少しお眠モード。睡眠、睡眠、睡眠不足。

だが、数時間後には間違いなく万馬券を握りしめているはずで、絶対に興奮していることだろう。眠気など吹き飛んでいるにちがいない。

そして、バスに揺られ揺られて20分ほど、ようやく到着した新潟競馬場。


おっさん、はしゃいでます。

私とKEN蔵氏は開場時間までキャッキャウフフと写真の撮り合いをしていたのだが、周囲の状況に少し違和感を覚えた。

「人、多すぎじゃね?」

今日は土曜日、そして、重賞が何もない日。それなのに人、人、人と次から次に人が増えていく。「今日、何かイベントがあるのかな、芸能人でも来るのかな」と思ったが、スケジュールを見ても「から揚げ祭り」や「仮面ライダーショー」が開催されているぐらいだった。うむ、これが新潟競馬場の人気というやつなのか、侮れないな。ちなみに競馬場は入場するだけなら子供もOKだ(どうしても、ホールと比較してしまう)。

そうこうしているうちに開場時間を迎え、人混みに紛れながら入場。レースが始まるまでまだ余裕があるので、競馬場内を見学。


ゴール前の直線だ。今日、新潟競馬場名物の1000m直線レースを初めて生で見ることができるのだ、ワクワクが止まらない。


少し眠たげなKEN蔵氏とソフトクリームデート。競馬場内には色々な売店があったので、デートには最適だ。

ひと通りデートを楽しんだあと、時計を見るとちょうどいい頃合いになっていたので着席。

さあ、ここからは真剣勝負だ。今年は競馬でボロクソに負けているから(約-100万円。要するに去年競馬で勝った140万円は吹っ飛んだ)、今日、全部取り戻す。いや、取り戻すだけじゃなく大幅なプラスにしてやる。


私が1万円札を握りしめてメラメラと闘志を燃やしている横で「競馬は適度に楽しむ遊びです」といった感じで、競馬新聞にチェックを入れているKEN蔵氏。多分、KEN蔵氏の楽しみ方のほうが"正しい"と思うのだが、私は"間違い"でもいいから大金が欲しいのだ。ハイリターンハイリスクこそ、ギャンブルの本質だ!!

まずは1レース目。最初なので軽くジャブ。

投資額:1万8000円
払戻額:1万2300円

いわゆる、トリガミになってしまったが的中したので良しとしておこう。

いつもはトリガミどころか、まるでかすりもしないので今日は順調と考えても良いかもしれない。うむ、財布の紐が緩むというものだ。

2〜6レースの結果。ちなみに、勝負は新潟だけでなく、小倉と札幌のレースにも少し手を出している。

投資額:10万円
払戻額:0円

全然、ダメやん。かすりもしてないやん。

だが、7レース目に事件が起きた。レース開始直前に自分の購入した馬券を見てみると、強烈な違和感を覚えた。


※7番の馬が1着になれば的中

あれ、こんな馬券買ったっけか? 競馬新聞をチェックしてみると、赤ペンで丸を記していたのは8番の馬。だが、目の前にある馬券は7番の馬が勝つと予想している。

やっちまった、やらかした、大ポカした。マークシートのチェックミスだ。7レース目だから勢い余って7番にチェックしてしまったのか、それとも8番の予想だったから誤って隣にチェックしてしまったのか。理由は判らないが、あり得ないミスをしてしまった。

しかも、よく見てみると7番の馬は13番人気だ、当たるわけがない。もちろん、当たれば配当は1428.1〜13261.1倍ととんでもないことになるが当たるわけがない。当たれば140万円以上の払い戻しが確定するが当たるハズがない。

当たるハズがない。私はそう思っていた。だが、皆は聞いたことがないだろうか。「間違って買った馬券が当たった」というエピソードを。私は経験ないのだが、KEN蔵氏はあるらしい。

そして、この日、私は初めて経験することになった。

1着

8番!!!

買い間違えで的中を逃すという経験を。ちなみに配当は50.8倍だった。ああ、私の5万円がぁぁ。

まぁ、本命馬が絡んで配当が下がっていたのが不幸中の幸いと思っておこう。

もはや精神状況はボロボロ。こんな状況でまともに勝負ができるハズもなく、連敗、連敗、そして、連敗。一度、3連単を当てて万馬券を獲ったものの焼け石に水。既に投資額は余裕で25万円オーバー、収支は余裕で逆万枚。

気付けば、最終レース。もうあとはない。勝負するしかない。


※1〜3着の馬が4・5・10・17番なら的中。

手に汗握る一戦。的中すれば、最低でも今日の投資額の半分以上が戻って来る。組み合わせ次第では大逆転だってあり得る。

そして、結果は…

1着:5番
3着:4番
4着:17番

キターーーーっ!! 1、3、4着を当てたぜぇぇぇ!!

はい、2着は7番でした。はい、要するにハズれました。超絶たらればだけど、5-4-17だったら払い戻しは約58万円だったので大逆転していました。


総投資額:33万9000円
総払戻額:13万3100円
収支:-20万5900円

知らなかった、知らなかったよ。新潟の夕暮れは涙色に染まるんだね。

こうして、私の平成最後の夏は終わった。

いや、いや、いや、まだだ、まだ、夏は終わっていない。絶対にリベンジしてやる、サマーリベンジしてやる。

私の戦いは、まだ終わっていない。