パチンコやパチスロに「タイマー」は存在するのか?

シリーズ名
現役ホールマネージャーだけど、なんか聞きたいことある? (毎週日曜日更新)
話数
第114回
著者
アタマキタ
コラム連載陣共通テーマでお送りしていたGWの特別コラムだが、俺の携帯にはほぼ沖ドキの写真しかないため、お休みさせていただいた。久々となる今回、いただいた3つの質問に答えていきたいと思う。



【じょーんさんの質問】
射幸心を煽るからイベントは禁止となったのに、なぜ年に何回かある組合から景品を買って行なうファン感謝デーは堂々と告知することが可能なのでしょうか?

例えばですが、ホールが独自でファン感謝デーのような告知をしたら警察から指導が入りますよね?



【回答】
年に数回行なわれるファン感謝デーは、それを主催する母体がいくつかの種類(全国・各都道府県など)に分かれているのだが、射幸心を煽ることを目的としていない。各店舗に集まったお客様に、抽選会などで賞品を提供するという純粋なファンサービスで、警察庁から唯一許可をもらって行なわれているのだ。

これは各都道府県の遊技業組合に加盟している店舗ならばどのホールでも開催できるということで、公平性も高いため許可を得られているのだ。

ただし、ファン感謝デーと出玉イベントなどを引っ掛けて、集客などをしていることがあれば、即座になんらかのお咎めがあるだろう。


当然のことながら、ホール独自でのファン感謝デーのようなことをするのは公平性を保てないので禁止となっている。しかし、受け取る相手の解釈次第ではどうなるか分かりにくいものは多様化されていることが多い。

例えば、「おかげさまで、当店は明日で1周年を迎えます」など。この場合は問題がないとされている。単なる事実の情報であるし、この文面に射幸性を煽るような内容はないからだ。

しかし、こういった文章などに対しても、警察から注意が入ることもあるのも事実だ。解釈によってはイベントだと感じられるじゃねーか! と言われることもある。

受け取る側の解釈の問題なので、結局のところ「明日は7の付く日なので、ぜひご来店ください!!」とか言って回る意味不明な店員が出てきたりもする。

「7の付く日になんで来店しなくちゃいけないの?」と聞いたところ、

「7の付く日なのでお願いします!!」

という訳の分からないやり取りをしたことがあるが、こんなことがホールで行なわれているのも事実だ。

集客は店にとって大切なことだが、手当たり次第にこんなことを繰り返せば、どこかでまた騒ぎになって規制の対象にもなりかねないだろう。

それはお客様にとっても決して気分の良いものではない。本当にいい加減にしてもらいたいものだ。



【よしきぃさんの質問】
これは答えられるかどうか、また答えていいのかどうかが際どい質問なのですが、いわゆる「タイマー」ってあるのですか?

パチンコだと午前中は地獄絵図で夕方は伸びる、または逆だったり。パチスロだと、某メーカーの導入直後の台は設定やスペック以上に出玉が出る、某大型版権の台は導入直後は出なくて、一定期間が過ぎた頃から徐々に出玉が付いてくる、そんなイメージがあります。

最近は設定6でも全く出ないART機や、ストック機のような連チャンをするノーマルタイプを見聞きしますが、そういった現象はただの確率のブレなんでしょうか?



【回答】
実際に昔は一部の機種ではあるがタイマーは存在していた。

それはパチスロでのエージングと呼ばれるやり方で、大当たりをストックした基板が導入され、開店直後から当たりまくるなどといったことはよくあった。


また、ある特定のメーカーが一部の人気店舗だけに先行導入する機械などでは、似たような現象が見られたものだ。実際にホールに行くと出玉の山で、客付きも完璧という光景を目の当たりにしたことはある。

その店の状況を見て、自店でもぜひ導入したいと思いメーカーから機械を購入して開店したら、全く連チャンしないような機械になっていた…なんてことは普通にあったものだ。


ただし、今の時代ではそんなことはないと断言できる。

機械の検査をする保通協では、1日だけの検査ではなく数日間のデータを採り平均値を出しているが、1日単位で見ればブレが起きることはある。

例えば丸1日全く出なかったとしても、翌日に前日の確率分と当日の確率分の出玉が出れば、2日間で平均値という結果にはなってしまうからだ。

これは極端な例だが、確率のブレが良い方、あるいは悪い方に大きく出てしまっているだけで、これを意図的に仕掛けるようなタイマーなどは存在しないだろう。



【またーんさんの質問】
自分は仕事が終わった後や休日に稼働しているのですが、夕方以降から実戦するときは換金ギャップを考え、貯玉再プレイの上限がないホールをメインとして打っています。

そのホールはボーダーを遥かに超える回転率のお宝台をちょくちょく打てる状況なのですが、2〜3日打ち続けていると釘を変えられてしまい、また違う台を探す→また2〜3日で釘が変わる、というのをずっと繰り返しています。

貯玉なので現金を使わず回る台をずっと打てているのですが、「本当は他の客に打ってもらいたい台だったのかな?」「自分はお店にとってあまり歓迎されていない客なのかな?」って最近思ってしまいました。

アタマキタ店長のお店(またはお知り合いのお店)の場合、特定の客が貯玉再プレーのみでずっと回る台ばかり回していたら、その客を意識して釘を調整したりしますか? あっ、釘調整はもちろん「もしも釘調整できるならば」の話でいいですよ(笑)。



【回答】
いやいやいやいや、考えすぎですよ。

もともと貯玉再プレイは、お客様が有利に楽しむツールとして店側が提供しているわけですから、なんの遠慮もいりませんよ。ガンガン出しまくって、その出玉でまた遊んで、勝ちまくってください(笑)。


お店が貯玉再プレイを利用するお客のやり方で最も嫌うのは、会員証の使い回しとノリ打ち行為です。止め打ちをする軍団が、誰かに出玉を一元管理されているときに使う手法なのだが、こういったやり方で玉を増やすことは店側にとっては1番気にくわないだろう。

貯玉再プレイで気にするのは唯一それくらいのことなので、普通に打っているぶんには全く心配しなくても大丈夫ですよ。


ではまた来週。


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