ゲス義父

シリーズ名
バレたら離婚 (毎週水曜日更新)
話数
第5回
著者
SF〇野
SF塩野(以下、塩)「しゃっくはさ、本当に世の中の景気がよくなっていると思う?」

しゃっく(以下、し)「いやいや全然思いませんよ。アベノミクスで株価が上がったとか、安倍政権は成果を強調してますけど、恩恵を受けているのは一部の企業だけじゃないですか。僕はむしろ収入が減ってます」

「ホントだよな。実はそのことで義父とちょっとした言い合いになってな」

「それは穏やかじゃないですね」

「その義父ってのがさ、K大学から商社に入って海外勤務、定年後の今はゴルフ三昧な、いわゆるエリートってやつでね」

「よく塩野さんと奥様との結婚を許してくれましたね?」

「どういう意味じゃ!」

「いや、なんというか、塩野さんってポンコツじゃないですか」

「まぁそうだけど、それが何か?」

「認めんのかいっ!」

「ポンコツで何が悪い!」

「しかも仕事がパチンコ業界っていうと、打たない人に理解を求めるのが難しいジャンルだと思うんですよね…」

「まぁね。でも俺はこの仕事に誇りを持っている。80%くらいは」

「ひゃくぱーじゃねーんだ」

「やっぱり一風変わった仕事をしているという自覚はある。さらにパチンコライターっていうと専門的…というか怪しいから、一般的にはなかなか理解されにくい仕事だと思うし」

「どうやって向こうのご両親、特に義父からお許しをもらったんですか? 僕が父親なら絶対反対ですけど」

「実は義母が"超"が付くほどの海物語好きでな(笑)。よく向こうの家の近所で一緒に打ってたんだよ。あと当時の義父は海外赴任中で不在。母親を取り込み、その間にしれっとな」

「『しれっとな』って『ポチっとな』みたいに言わないでくださいよ。大事なことなんですから!」

「義父の弱みというかなんというか、押し切れた理由があるんだよ…」

「弱み? なんですかそれ。まったく想像できないんですけど」

「まさかのゲスだったんだよ」

「ゲスっていうと……もしかして女性問題ですか?」

「その通り。当時はゲス不倫とかいう言葉はなかったけど、義父は『ゲス野郎』だったわけですよ。ちなみに暴いたのは義母な。そりゃもう、ぶっ飛んだよ」

「でもお義母様が知ってるなら、塩野さんが知っても弱みを握ったことにはならないですよね?」

「そりゃそうよ。でもな、ある日、俺の嫁(当時は彼女)がその不倫相手の女性と電話口でバトってだな」

「自分の父の浮気相手の女性とですか? 奥様、スゴい!」

「だろ? どこから電話番号を調べたのかわからないけど、普通、父親の浮気相手に電話する?」

「いやー、したくないですね。自分自身をも傷めつけるようで…」

「あのときは結構な修羅場感があったなぁ」

「どんなやり取りだったんすか? なんだか血生臭い感じがプンプンしますけども」

「最初の語り口は冷静だったけどな…」

「いきなりガチギレじゃなくて、徐々にヒートアップ…ですか?」

「そうそう。相手方が不倫の事実を認めないわけだよ。ネタは義父から挙がっているのに、だ」

「最近は芸能人が限りなくクロなのにグレーとか言いますけど、それに近いですね」

「証拠がないし、認めない限りはシロだからだろ。認めて謝罪したところで、潔いとか褒めてくれるわけじゃないし、結局は地獄をみるわけで。ならばシラを切り続けたほうがいいってことだろーな」

「奥様の反応はどんな感じでした?」

「最初は怒ってたけど、後半はなんか泣きじゃくってたよ」

「うわっ。マジですか。本気のやつじゃん」

「見てるほうもキツかった…」

「で、どうしたんです?」

「嫁が電話をガチャ切りして、今度は義父…つまり自分の父親に電話して問い詰めるという…」

「うわー。ちょっと収まりがつかない感じですねぇ」

「義母も怖かったぞ〜。鉄のハートを持つと言われた元英首相『サッチャー』みたいな人だから、慰謝料さえ払えばいつ別れてもいいというスタンス。ドライすぎて怖かった(汗)」

「ちなみに塩野さんが握った弱みというのは?」

「娘は気が動転、義母はサッチャー、義父は当事者。俺が間に入って、なんとか収める他ないだろ!」

「それで収まったわけですか?」

「このまま不倫関係を続けるなら、家を出て、慰謝料を払い、孫の顔も見ずに死ぬんですよ…って最後通告を突きつけたよ」

「こえーーーー!」

「で、結局は家庭を選んだ。けどな、まだ不倫が続いている可能性はある。そこはもうわからない…」

「1度失った信用を取り戻すのは大変ですね。この手の問題は特に」

「義父が不倫をヤメる決断をしたときに言った言葉は一生忘れないと思うよ」

「一体なんて?」

「『アイツ、本当に怖いな…』って(笑)」

「そりゃそうでしょ。お義母さんは慰謝料さえ払えばなんでもいい…みたいなことを言うサッチャーみたいな人ですからね」

「いやいや、違うんだって。お義母さんでなく、娘。つまり俺の嫁のことを怖いと…」

「えっ!?」

「相当、しつこく追い込まれたらしくてな」

「自分の娘をガチで怖がるだなんて…」

「てか、その頃から鬼嫁の片鱗は見せていたんだろうな。今なら『お義父さん、僕も怖いです!』って言って、思わず抱きついちゃうよ(汗)。その騒動以来、あちらの家に俺のことが認められたわけ。弱みを握ったというより、恩を売ったというか、まぁそんな感じで結婚はスムーズだったな」

「で、そんなお義父さんと言い合いになったというのは、どういうことがきっかけで?」

「ニュースで大手企業の決算や春闘とかの話が流れると、義父は決まって『好景気の恩恵を受けていると思われる上場企業に勤めることこそが幸せなんだ!』ってことを言い出すわけ」

「ゲスのくせに?」

「そうそう(笑)。ゲス野郎のくせに偉そうに言うんじゃねーよ、とは面と向かって言えないが(汗)。それだけが幸せではないでしょ、ってことで噛み合わないわけ」

「もしかしてお義父さんは団塊の世代ってやつですか?」

「そうなんだよ。あの世代は自分たちが時代を切り開いてきた、という自負がある。妙に自信家だし。そして大企業病というか、定年した今でも『ウチの会社』って口癖のように言うわけ」

「もう定年しているのに…」

「だろ? そういうところにイチイチ腹が立つんだよ」

「ただでさえ世代間格差によって、我々は不利な立場だというのに…」

「でもな、しゃっくよ。世の中は本当に色々だよ。先日、ア●ムに返済に行ったんだが、23時過ぎに他の客に遭遇してな…」


「なんだか気まずい感じですね。あ、同じ穴のムジナだから心強いんですかね?」

「誰がムジナだって? お前、マジでそう思う? 遭遇したのは御年60歳は過ぎてるように見えるおじさんだぞ。同志だと思えるかっ!」

「僕はてっきり30代〜40代くらいの人かと…」

「マジで驚いたわ。ってか、還暦を迎えてむ●んくん……って悲しすぎるw」

「自分の未来を見ているようでした?」

「その通り……って、シバくぞ!」

「いやいや冗談ですよ、冗談。でもやっぱり気まずいですよね」

「そりゃ、200%気まずいよ。でも時間は23時で出直すのは面倒だし、待つしかない」

「どこで待ってたんですか?」

「コレを見てくれ」


「やっぱりさ、他人様に借り入れをするところなんて見られたくないだろ? 少なくとも俺は落ち着かないし、見られたくない。ってことで、ATMの影に隠れてひっそりと待っていたわけです」

「落ち着かない…というか、む●んくんにいる時点でNGな気もしますが(汗)」

「それはお前レベルの話だろ? 俺たちはもっと高みにいるからな」

「俺たちっていうと、居合わせたおじさんもですか?」

「それ以外に登場人物いないだろ」

「それは一種のプライド的なもの?」

「人間としての最後の砦というかな。まだ借金=恥ずかしい…という理性が働いているってことだ」

「借金漬けの塩野さんと還暦のおじさんが23時過ぎにむ●んくん…」

「これのどこが好景気なんだ、しゃっく!」

「確かに世知辛い…。でも、そういうことは僕じゃなく、シンゾーに言って下さいよ!」

「そうだな。おい、アベ! 俺の借金を消すためにぜいき(以下自粛)」

「……(笑)。しかしながら、同じ還暦でもゲス野郎とは大違いですね」

「当たり前のように義父をディスるね。ゲスって言葉を使いたいだけだろ」

「ええ(汗)。だってなかなか僕がそういう言葉を発する機会ってないですから。で、そのおじさんはどうしたんですか?」

「いきなり備え付けの電話で何やら話を始めてな」

「奥さんに電話ですかね?」

「『今日はいくらにする? 限度額近いけど、20万円くらい?』って? ばかもーん! そんなところから奥方に電話するか、普通」

「いちいち寸劇しなくていいですから(笑)。それはもしやATMの使い方がわからないとか」

「いやいや、基本的には銀行と同じだぞ」

「じゃぁ一体…」

「俺にもよくわからん。でも10分くらい話し込んでたんだよ。こちとら早く済ませてここから出たいのに」

「そのままむ●んくんに泊まっちゃえばいいじゃないですか」

「バカ…いや、冗談抜きで宿泊できると思う。カードを持っていれば入室できるわけだし」

「そんなことをしたら警備員が飛んで来ますよ(汗)。で、おじさんのその後は…」

「問題は解決したみたいで、俺に一礼して去っていったよ」

「一礼ですか…。いい人っぽいですね」

「そうだな。とても借金をするようには見えなかったけど、だからこそ、複雑な気持ちになったよ」

「借金の理由は人それぞれ。ドキュメント番組ができますね」

「色々な理由でムリだろ、ってか、俺は出演NGだから(汗)。借金の理由は十人十色。俺みたいなポンコツな理由とは違う気がするよ、あの人は…」

「なんとなく、その通りだと思います」

「いい加減、ポンコツの部分を否定しろよ!」

「どうでしょう(笑)」

「ちなみにこれは去年の12月頃の出来事。そのおじさんの姿を見て、俺はもう2度とこんなところには来ないぞ! って誓ったわけだが…」

「何度も来てしまっている現実…」

「そして遊ぶ金を借りているという…」

「クズですなぁ(笑)」

「まぁ必ず完済するけど、まだまだ見通しが立たないなぁ…てことで、直近の稼働報告です」



収支報告

●1/24
今週は誌面の校了作業で稼働できる日が少なく、校了明け後に水を得た魚のようにホールへ。

パチスロのガルパンを打つとロングフリーズを引き、一時は5000枚を獲得。やっぱ88%継続はすげーなーとか「余韻に浸り打ち」をしていたら、3500枚まで枚数を減らしてしまう。俺のバカ!


(C)GIRLS und PANZER Projekt


●1/25
昨日の貯メダルを使い果たしそうになり、半べそ状態でパチンコに逃避。黄門ちゃまで群やトラ柄をハズしつつも、


(C)C.A.L/2017


プレミアの初代リーチを拝むなどして6000個ほど獲得。

黄門ちゃまの出玉を持って(貯玉して)、今度はパチンコの地獄少女へ。これが22〜23回転レベルで回ってくれたが当たらず。時間は22時。

どうしてこう、良い台を発見するのがいつも遅いんだろうねぇ…。明日は特定日だというに、編集会議とやらで行けず…。タイミングの悪さを恨む。借金の怨みを晴らしたいのに!!!!!


●現在の経済状況
借入残高…276540円(すべてア●ム株式会社)
次回返済日…H30.2/7
次回返済額…9000円←借入金不動で前回と変わらず現状維持(汗)
所持金…約50000円+貯玉約3000個+貯メダル約600枚

小遣いが入ったので所持金が増加するも肝心の返済ができずに、自分としてはなんだかなぁ〜といった心境。来週は地獄少女からスタートかな…。


※このコラムは2割ぐらいフィクションです