高射幸性遊技機の段階的撤去案が決定した…その結果、椅子すらないホールが出現!?

シリーズ名
現役ホールマネージャーだけど、なんか聞きたいことある? (毎週日曜日更新)
話数
第113回
著者
アタマキタ
以前このコラムで触れさせてもらったが、危惧していた高射幸性遊技機の段階的撤去案が、全日遊連の全国理事会にて決議された。


高射幸性遊技機の撤去内容は以下のとおりだ。

【1】2019年1月末日までに総設置台数の15%以下

【2】2020年1月末日までに総設置台数の5%以下

【3】2021年1月末日までに総設置台数の0%(完全撤去)

といった流れで撤去される。


何度も触れた内容なので簡単に書くが、高射幸性遊技機とは全国のホールデータを集計する会社のデータを参照し、2万枚を1度でも記録したことがあるパチスロ機のことだ。

今もホールの中心として稼働している、「バジリスク〜甲賀忍法帖〜絆」「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」「アナザーゴッドハーデス-奪われたZEUSver.-」「SLOT魔法少女まどか☆マギカ」「パチスロ北斗の拳 転生の章」「パチスロ モンスターハンター月下雷鳴」などが挙げられる。

当初、これらの検定が切れた機種でも、都道府県公安委員会の認定を受ければ、認定切れまでは使用可能としていた。しかし、今年に入ってからさらなる圧力を受けた業界は、依存症対策問題をさらに推進する形で、上記の削減案を実施するという発表をしたのだ。


具体的に言うと、例えば現在パチスロを200台設置している店では、上記の高射幸性遊技機の設置台数の上限は60台なのだが、それを30台までに減台しなくてはならないということになる。

パチスロの5.9号機の低迷が騒がれている現在、全国データで見ると、この高射幸性遊技機の締める利益の割合は60%以上あるというのに。

もともとは、2021年末日までに高射幸性遊技機は総設置台数の30%以下に削減するはずであった。しかしその状況が一変して、来年の1月末日には15%以下まで減台しなくてはならないとなれば、取って代わる6号機がよほどお利口な機械でない限り、ホールは利益率を上げていくか、パチスロを減台してパチンコに賭けるか、諦めてシャッターを閉めなくてはならないという事態に追い込まれるだろう。


しかし、これには抜け穴というものも存在する。誰もが考えそうなことなのだが、高射幸性遊技機の設置比率を上げるために、パチスロの総設置台数を増やすホールも出てきている。

これがあからさますぎて、えげつないのだが(苦笑)。

とあるホールでは、その増やしたコーナーに設置されている機種は「アナザーゴッドポセイドン-海皇の参戦-」のみという酷い状況なのだ。増台した40台全てがポセイドンである。

さらには、通常ならば台の横にあるはずのメダル貸し機が付いておらず、島の端に1台だけメダル貸し機が設置してあるといった具合だ。

そして驚くことに、椅子さえもないのである。

当然ながら打っているお客様は皆無なのだが、先ほどの200台のホールで例えると、パチスロを40台増やし240台にすることで、総設置台数の30%にあたる72台の高射幸性遊技機を設置することが可能なのだ。200台で運営していたときと比較すると、12台増えることになる。

さすがにこれは露骨すぎるやり方なので、こういった方法に関して全日遊連は注意喚起を促している。しかし、それならば台間にメダル貸し機を設置して椅子を付ければいいだけの話になるので、あまり抑制の効果は得られないのではないだろうか。


そんななか、この高射幸性遊技機に含まれない機械で、偶然にも減台を避けられた機械がある。それはホールにとって夢のような機械、沖ドキ!と沖ドキ!-30だ。

沖ドキ!のホールにおける設置比率については地域によって大きく差が出るのだが、100台を超える台数を設置しているところがあるくらいの人気機種である。

結局最後は、認定が切れる時期が1番遅いとされている「ミリオンゴッド-神々の凱旋-」と「沖ドキ!」というパチスロの島構成が、大半の店のパターンとなるだろう。


ホールはこのような最悪の状況化で、未だ見ぬ6号機に頼っていくしかないということになる。これは5号機が出始めた頃の絶望感にも似てはいるが、状況は前回よりもさらに悪化している。

政治家のスキャンダルや失言問題などで揺れている国会だが、なかなか進んでいかない依存症対策法案とIR推進法案を早期に決議してもらい、これ以上の圧力がこの業界に及ばないことを切に願うばかりである。


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