「全台系」の取材をすることによって通常営業が割りをくっているようでは、常連客は必ず離れていく

シリーズ名
悪☆味の『ちょっといい話(仮)』 (毎週日曜日更新)
話数
第96回
著者
悪☆味
先週のコラムでも触れた「朝イチの休憩札」について。狙った機種の複数台を仲間内で押さえ、そのまま開店直後に休憩を取り、打たずにホールの状況をチェックする、という戦法(?)のこと。

自分も休憩札こそ取らないが、朝イチは周りの状況をチェックしながら打つため、消化スピードが遅くなることは確か。なので、どこからどこまでがマナー違反になるのかを判断することはちょっと難しいのかな、とは先週のコラムで書かせてもらった。


いずれにせよ、その原因…というか切っ掛けになるのって、全台系、つまり全台高設定機種の存在だと思うんですよね。

全台系があるとわかっているから、リスクを抑えて効率的に立ち回ろうとする軍団が出てくるわけで。

当然ホールもそれは認識しているはず。それでも全台系をウリにした営業をヤメることはない。

それは何故なのだろうか?

簡単に言えば、手っ取り早くアピールできるから。これに尽きるでしょう。

たとえば、設置台数100台のホールに5台の設定6を投入する場合。その場合、それらを散らして設置するよりも、ひと固まりに並べて全5台の機種を設定6にしたほうが打ち手に気づいてもらいやすいわけですよ。

ホールが設定6を使うのは打ってもらいたい、少なくとも気づいてもらいたいという意思が当然あるわけで。気づかれずに埋もれてしまうのを避けるためにも全台系というのは有効な手段と言えるのでしょう。

それに加えて、最近の取材系(雑誌等の媒体によるホール取材・ホール調査など)もそれに拍車をかける流れとなっている。

どの取材系を行なう媒体も、集客効果が高ければ高いほどホールに売りやすくなるわけだから、敏感な打ち手が大人数で詰め掛けてくれる全台系をウリにするのは当然なんですよ。

たとえそれが質の悪い客だとしても、媒体としては1人の客としてカウントできるから、他のホールに営業する際の指標となる。


ただ、そういった営業に傾倒しすぎてしまうと、本来の大切にすべき常連さんも離れてしまいがちになり、取材系を乱発しないと売り上げが維持できない、なんてことにもなりかねない。

まぁ、言ってみれば麻薬みたいなものですよね。

一時の集客という速効性は期待できるけれど、それに頼り過ぎると健全な営業に戻ることが難しくなる。

俺もそういった取材系をそれなりに利用しているけれど、最近は「とりあえず取材系やってます」みたいな、ほんと何も考えてないのかなと思うようなホールが増えていますね。逆にアクセントとして取材系を上手く使っているホールもあるけど。

繰り返しになるけど、取材系を利用することで通常営業が割を食うようでは、普段から遊びに来てくれる常連さんが離れてしまう。

俺なんかが言わなくても、そんなことはホールさんもわかっているはずなのですが、ちょっと首を傾げたくなるようなホールが最近は多いなって。


そんな事情もあって、日常的に通えるホールが減ってしまい、毎日のように違うホールで打っているのが現状です。

もともと飽き症なタイプなので、完全なジグマスタイルよりは適度にホールを変えて打つほうが好きではあるんだけど、それにしても最近はちょっとどうなのかなと…。

通えば通うほど勝率がアップするような環境、これを作り上げてくれるホールがもうちょっと増えてくれることを切に願っております。