5.9号機のART機はホールによって回胴界の黒歴史になりそうだが、その理由は単に「出ない」というだけではない

シリーズ名
町民プールで鮪釣り (毎週火曜日更新)
話数
第97回
著者
ラッシー
最近、仕事で5.9号機のART機を打つ機会が増えてきた。先に感想を言ってしまえば「全くダメ!」ですね。でも勘違いして欲しくないのは、俺は5.9号機のART機そのものを否定しているわけじゃない。



ホールだよ。

ホールがいけない。

5.9号機のART機はホールによって回胴界の黒歴史になりそうだ。


いやね、ホールの言い分は分かりますよ。「5.9号機の時代なんて一瞬で終わるし、旧基準機だって現役稼働中なんだから、5.9号機に高設定を使う理由なんてない」。それは正論だね。

でも、5.9号機でも良い機種は出てきているんです。せっかくメーカーが試行錯誤し、良い機種を作ってくれたのにもったいない。もし、ちゃんと設定が使われたら、もっと稼働すると思うんですわ。導入される期間があまりに短すぎるため、後世まで語り継がれるまでの名機は生まれないとしても。今回のコラムは特にホール関係者の方々に読んで頂きたい。


5.9号機のART機導入後、ホール関係者はさぞ驚いたことでしょう。「あれ…マジで稼働しないぞ!!」と。それもそのはず。5.9号機のART機はノーマルタイプと一緒で「設定が命」。天井がナイからハマリ台狙いなんてできません。高設定狙いしかないんです!

プレイヤーだってバカじゃない。明らかに低設定みたいなデータで放置されてたら、そりゃ打つわけありませんよ。とはいえホールは慈善事業じゃない。プレイヤーから抜いて、利益を確保しなければならない。稼働しようがしまいが機械代が高いので、必然的に高設定は入れられない→低設定で抜くしかない。はい、死にジマの完成です。

「こんな稼働しない機種を作りやがって…。ふざけんな!!」と思ってるホール関係者も多いことでしょう。ならば問いたい。「本当に稼働させる努力をしたのか?」と。


たとえば朝イチ。

5.9号機のART機は、設定変更後に必ず通常区間からスタートする。有利区間か通常区間かは必ずプレイヤーに告知しなければならないため、払い出しのドットを見れば変更判別や全リセ判別に活用できるケースもあります。光っていれば有利区間中、消えていれば通常区間。これを利用するわけです。

前日出ている台の有利区間ランプを光らせておけば、プレイヤーは「この台、据え置きじゃね!?」となるわけです。もちろん前日閉店時の状況を知っているプレイヤーには通用しないけど。罠としても使えるが、とりあえず打ってもらうきっかけにはなるハズ。

また、電源の入れ直しや設定変更で下パネルのグラフィックが変化する機種もある。設定変更の可能性が若干アップするグラフィックが出るまで、電源OFF/ONを繰り返すこともできるわけですよ。シマの2〜3台に仕込んでおけば、朝イチの稼働が少しは促されるでしょう。

「5.9号機に設定を使うくらいなら、旧基準機に使ってくれよ」というプレイヤーも多いハズ。それも正論だけど、そろそろ旧基準機に頼らない立ち回りも身に付けないと。いざ旧基準機が撤去される時に、立ち回りや出玉性能のギャップに苦しむかもしれません。


今、5.9号機を打っているプレイヤーは、もう「有利区間上限1500G」を受け容れていることでしょう。俺もそう。もちろん上限なんてナイほうが良いんだけど、それがあるお陰でベースが高くなったりART初当たりや上乗せの機会が増えるなら悪くない。実際、5.9号機のART機のうち、1機種は割とお気に入りだし。

ホール側にも「一気に舵を切れ」とは言いません。「徐々にで構わないから旧基準機からシフトしたらどうですか?」と言いたいわけですよ。知人には「5.9号機に高設定を使う店なら通いたい」という人も少なくありません。俺だって使ってくれるなら通いたいし。需要は必ずしもゼロじゃないのです。


すでに6号機の内規の話が出回っておりますが、まだ確証がないのでココでは書きません。あくまでウワサの段階ですが、一撃の出玉速度は5.5号機より高いかもしれません。それでも総合的な出玉性能は確実に落ちます。5.9号機をすっ飛ばして6号機に入ったら、そのギャップに驚くことでしょう。5.9号機は、その間のワンクッションになるのでは!?

5.9号機のART機も、使い方次第で「生きたシマ」になるハズ。一撃性はナイものの、決して悪い機種ばかりじゃありません。特別に優遇なんてしなくていい。でも諦めず、もう少しだけ高設定を使って頂きたい。今は夕方くらいに5.9号機のシマに行くと萎えるんですわ。さすがにヒドすぎると。

このままだと「5.9号機? ああ、そんなのあったな。一瞬でなくなったけど」となってしまうでしょう。2000円札みたいに。