【三重の思い出】寝坊をブチかまして謝罪行脚中に店内から衝撃のアナウンスが…!?

シリーズ名
町民プールで鮪釣り (毎週火曜日更新)
話数
第93回
著者
ラッシー
【前回のあらすじ】
今から11〜12年前のこと。「オールナイト営業でジャグラーを打ち、108回ペカらせよう」という誌面企画の代打ち要員として三重県へ。メンバーは編集長・ジャグ編集・後輩(新人編集)・俺・嵐さん。しかし肝心な実戦日当日、俺はドエラい遅刻をブチかましてしまう。タクシーでホールへ向かい、到着するや否やメンバーに謝罪行脚。謝罪を終えホールの隅で反省していると、衝撃的な店内アナウンスが…。


「大晦日も〇〇をご指名・ご来店頂き、誠にありがとうございます。お客さまにご案内申し上げます。本日『押忍!番長』のウエディングパネル、『巨人の星3』、『アラジン2エボリューション』の3機種は、全台設定4・5・6でのお出迎えとなっております。お時間の許す限り、お楽しみくださいませ」


「エッ? いま全台4・5・6って言った!?」


まだ脳の処理は追いつかないが、疑っているヒマはない。急いで3機種のシマに向かうと…空いてる! 巨人3に1台空き台がある! 番長にもアラエボにも空き台はあるが…ええ〜い、ここは巨人3だ!!

仮に店が言う通り、本当に全台の設定が4・5・6だとしよう。36時間も営業するのだから、5・6が多数使われている可能性は低い。ほとんどの台は4だろう。なので、4に座ることを前提に考えねばならない。

【設定4の機械割】
アラエボ…102.9%(メーカー発表値)
番長…105.3%(シミュレート値)
巨人3…105.9%(シミュレート値)

まずアラエボはパスだ。機械割が他の2つより低すぎる。番長と巨人3は大差ナイが、巨人3のほうが安定性は高い。どちらもヒキに左右されやすいゲーム性だが、まだ巨人3のほうがマシなハズ。また、万一設定5・6だったときのことも考慮せねばならない。

【設定5・6の機械割】

『押忍!番長』
設定5…106.8%
設定6…108.4%

『巨人の星3』
設定5…111.6%
設定6…117.3%

設定5・6の機械割は巨人3が圧倒している!

あとはホールの発表がホンモノかガセか。そこが重要だ。3機種とも打ち込んでいるし、巨人3に関しては担当編集でもある。まず設定を読み違えることはナイ(謎の自信)。判別してガセならヤメればいいだけのこと。どうせジャグの代打ちまで時間がある。その間に抜けるだけ抜いておこう——!!


およそ3時間後——

頭上にはカチ盛りのドル箱が1つあり、下皿もカッチカチだ。投資も1万円くらいだから、おそらく1000枚は浮いている。挙動は極めて良好だ。やはり設定6ではなさそうだが、4くらいはありそうだ。周りの巨人3も似たような展開なので、全台設定4・5・6は本当なのかもしれない。そんなことを考えていると、ケータイに編集長からのメールが届いた。

「そろそろ飯にしよう」

休憩をもらい、編集長の元へと向かった。ホールにも食堂はあったが、落ち着いて話したいということで近くの蕎麦屋へ。ここでみんな現状の報告をした。


後輩 「アラエボ打って6万くらい負けてます」

編集長 「エッ!? 負けすぎじゃね?」

後輩 「挙動は4なのでマクれると思います」

編集長 「…ジャグはどうだ?」

ジャグ編集 「開店1Gで当たってから、その出玉で戦えてます。順調です」

編集長 「ツラくなったら言えよ。俺かラッシーが打つから」

ジャグ編集 「ありがとうございます」

編集長 「嵐くんは? 吉宗の調子はどう?」

嵐さん 「設定は悪そうですが、順調に出てまして5千枚を超えてます」

一同「おおーっ!」

嵐さん 「まあ、失速すると思いますがね」

編集長 「で、ラッシーは何打ってるんだ?」

「巨人3を打ってまして…」

編集長 「なあ、お前なにしに来たんだ?」

「エッ? いや…あの〜…ジャグの代打ちです」

編集長 「なら、なんで巨人3なんか打ってんだよ! ヤメろ! 今すぐヤメろ!!」

「エエ!? …4・5・6確定らしくて、実際4挙動なんですが」

編集長 「なんだと!? 出玉は?」

「1500枚くらいです」

編集長 「でもお前、ジャグの代打ちのために寝てなきゃいけないし」

ジャグ編集 「コッチは大丈夫なんで。せっかく巨人3の4ツモってるんだし」

編集長 「分かった。ラッシーはとりあえず車で寝てろ。俺が代わりに巨人3を回す」

「マジですか! ありがとうございます!」

編集長 「でもナイと思ったら容赦なくヤメるぞ! オールナイトで高設定なんてあるハズがないんだ」

「…はい」


こうしてホールに戻り、巨人3は編集長が打つことに。俺はまだ眠くなかったので、2時間ほどしてから車で仮眠することにした。そしてそろそろ車に行こうかなという頃、ホール内を歩いている嵐さんを発見。


「どうしたんですか?」

嵐さん 「出玉を流すところだよ」

「エッ? もうヤメるんですか?」

嵐さん 「いやいや、出玉が多すぎてホール内のメダルが足りなくなるから一旦全て流してくれってお店から言われて…」

「は? 何枚出たんですか?」

嵐さん 「今から流すから分からないけど、万枚は確実に超えてるね」

「な…なんだと…」


そう、嵐さんは開店から数時間で万枚を叩き出していたのである! もうこの時期にスターの片鱗を見せていたんですなぁ。いやいや、恐れ入りました。ちなみに出玉の大半を流されたらしく、実戦終盤で追加投資してました。等価じゃないのに! 今思えばなかなかヒドい…。万枚出したあとに現金投資って!


今回はココまで。巨人3でプラス収支のまま逃げ切れるか。投資が止まらない後輩の運命は…!? また、ジャグの108ペカは達成できたのか。そして万枚→現金投資の嵐さんの行く末は——!?