今後の主力機種になるはずだった番長3の稼働状況がここに来て急速に悪化した理由とは!?

シリーズ名
現役ホールマネージャーだけど、なんか聞きたいことある? (毎週日曜日更新)
話数
第80回
著者
アタマキタ
これまでも何度か、ギャンブル依存症対策として出玉の抑制(パチンコは現行の2/3程度)を主目的とする風営法改正案について触れてきたが、先日それに対するパブリックコメントの公募が締め切られた。自分もパブリックコメントを書かせてもらったのだが、締め切りの20日前でシリアルで65万件というボリュームだったため、関心の高さに非常に驚かされたのを覚えている。

ちなみに、警察庁からパブリックコメントは約14,800件と発表された。これは重複意見を省いた数値だと思うが、いずれにせよかなりの件数が寄せられたということは言えるだろう。


新しい風営法の公示日は9月初旬が予定されているが、このまま変更がなければ、ホールやメーカーは今まで経験したことのない大変な時代を迎えることは容易に想像がつく。それを見越して、あるパチスロメーカーは新しい規則下でのRT系の機種開発は不可能と判断し、Aタイプ以外の開発をストップする模様。委託の開発業者はもちろん自社の社員のリストラも始まっているとか…。

業界の将来について悲観したり暗い見通しを立てるのも分からなくもないが、実際にどういう未来が作られていくのかはまだ誰も分からない。そういう意味では、今はただ、最悪の事態をシミュレートしつつも来たるべき公示日を待つしかないのだろう。


ただ、来年の2月からパチンコ機の規則が変わって大幅なスペックダウンが行なわれるのは既定路線。メーカー側は、当面ホールは新基準の機械を買わないだろうと予測しているため、どうにかして売る機械を作らなければと考えている。

そこでどうするかと言えば、なるべく現状の規則下で数多くの機種を適合させ、それを発売せずに抱え込むという戦略。厳しい状況が予想される来年は、それらを小出しに販売していくことになるだろう。

ということで、メーカーは現行基準の検査受付締め切りとされる来年1月末日までに、検査機関である保通協に大量に機械を持ち込んでいくことになる。それでも発売される機種数は月間で4機種程度と、今年の半分以下になりそうだと言われているが…。


一方のパチスロだが、5.5号機は9月一杯までに設置しなくてはならないので、おそらく来月はどこもパチスロ中心の入替となっていく。そして問題はその後だ。10月以降に発売される機械は5.9号機と言われるものになるのだが、これは来年2月1日からの規則改正に対応しているものではないので、10月から1月末までの短い期間しか販売されない。従って10月から販売されるパチスロは、比較的作りやすいAタイプ物が主流となるだろう。そういう背景から、既に5.9号機の開発を諦めてしまったメーカーも多数ある。


ホールにも様々な動きがある。すでにお気付きの方も多いと思うが、5.5号機の中で大ヒットとなった番長3の稼働状況がここに来て急速に悪化しているのだ。ここにはホールの戦略変更が見え隠れしており、どういうことかというと、単純にホールが番長3を出すのをヤメたということだろう。

これまでは、番長3はのちのちホールの主役になるという考えがあったのだが、それは番長3の設置可能な検定期間の3年+認定期間の3年という長期稼働を想定していたから。最長で6年使えるのならば、現在人気のバジリスク絆や沖ドキ!はもちろん、ハーデスやGOD凱旋なども先にハズれていくので、その穴を埋めるのは番長3しかない…と考えるのは自然である。

ところが風営法の規則改正の条文に従えば、番長3の設置は最長でも検定期間である3年ということになる。そうなれば現在の主力機種と設置期間があまり変わらないので、他の機種で回収した分を番長3で出す意味はない。当然、集客しやすいバジリスク絆やGOD凱旋、はたまたハーデスや沖ドキ!を出しておいた方がよっぽど良いはずだ。そういった諸々の影響が番長3の稼働低下を招いたものだと思う。


いずれにせよ、既に規則改正を巡る影響が様々な形になって現れているのは間違いない。9月上旬の公示日を心して待ちたい。



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