ジェネレーションギャップが原因で起きたちょっとした事件

シリーズ名
ホールサイン解読術 (毎週土曜日更新)
話数
第50回
著者
葛ヤスナリ
ジェネレーションギャップ——歳が離れている人と接すると、たまに感じてしまうんですよね。今回はそれが原因で起きたちょっとした事件…というか、昔話をさせてもらいます。


時は2016年。都内からイベントやホールサインが消えゆく中、流れに逆らうようにサインを発信してくれていたホールで、とある小さな事件が起きました。

そのホールでは開店前に店頭の看板で機種紹介をしていて、それがお勧め機種のサインになっていたんですよ。よくあるパターンのサインですが、このホールが面白かったのは看板の出し方です。普通はお勧めしたい機種の看板を出しますが、このホールでは逆。お勧めしたい機種の看板だけがなかったんです。


※写真はイメージです

単純な仕掛けですが、意外と打ち手には気づかれていませんでした。そりゃまぁ、上記写真のように何機種もの看板が並んでいると意味があるとは思えないし、紹介されていない機種が1つだけあるなんて何回か見ないと分かりませんもんね。

このサインのおかげで2回ほど推定設定6の台を打ち切ることができたんです。ただ、3回目の設定6を狙ったある日に大きな変化が。押忍!番長2がお勧め機種だったのですが、周りの挙動がいつもと違う。


それまではお勧め機種は全台偶数、下手したら全台設定6かもと思えるような状況だったんですが、この日は朝から5回連続で天国モードに移行しない台が。それが1台だけならまだしも、何台か奇数設定挙動の台があり、さすがに状況が変わったのかな、なんて少し落ち込みました。

でもまぁ、自分の台は偶数挙動だったし、今日は打ち切ってお勧め機種の設定配分を改めて把握しようと思っていたんですよ。そしたら15時頃、今までにはなかった新たなサインがホールから送られてきまして。ちょうど前日にホールのツイッターアカウントが開設されていたのですが、そこに「学生時代は楽しかったなぁ。クラスまるごとの番長でした」というつぶやきが書かれているじゃないですか。

すると、一気に店内がざわめき始めまして。番長2のシマには10人以上の人だかりが出来て、空き台待ちのお客さんでいっぱいに。1時間ほど経つと、待っている人同士で軽い小競り合いが起きて、殺伐とした空気になっているじゃありませんか。さすがに店員さんから注意が入って空き台待ちは出来なくなり、事なきを得たと思った30分後…。

何やら後ろからむっちゃ殺気が! 振り返ると、自分が座っていた椅子に触れんばかりの勢いで1人の若者が立っていました。


もうね、驚きとおかしさで不思議な感情でしたよ。さっき注意されたばかりなのに、またしても張り付くのかと。しかも、20cmも離れていないような距離で。たしかに自分の台は狙われやすかったと思います。挙動的には6っぽかったんですが、とにかく上乗せが頑張れなくて出玉がノマれそうな状況でしたから。

でも、こっちとしてはヤメる気はありません。設定6っぽい挙動とはいえ、設定4の可能性もあります。でもサイン機種の全体的な配分を見ておきたかったし、4なら4で打ち切るつもりでしたから。


とはいえ、まるで知り合いかのような距離で立たれていては打ちづらくてしょうがない。5分くらいは我慢したんですが、さすがにこれは、と店員さんを探して事情を説明しました。すると迅速に対応してもらえて、一旦は若者も姿を消したんですよ。でもしばらくすると、今度は少し離れたシマのカドからずっとこっちを見ている…。

普通の張り付き行為ならよくある事だと割り切れます。ただ、若者の行動にどうしても気になることがありました。

「ちょっといい?」

意を決して自分から声を掛けました。普段ならこのような状況で絶対に話しかけたりしません。揉め事になる可能性もあるし、そうなって得する事なんて全くありませんし。ただ、この時はどうしても聞いてみたいことがあったんです。

この後に繰り広げられた会話とは——この続きは次回に!