等価交換禁止により「ここまで使ってもよいのか?」と思ったくらい設定状況が変わった

シリーズ名
現役ホールマネージャーだけど、なんか聞きたいことある? (毎週日曜日更新)
話数
第74回
著者
アタマキタ
それでは今週も質問に答えていくぞ!


【法華棟さんの質問】
ツイッターやネット上の記事を見ていると、パチンコの運搬ができなくなるという話です。もしくは値段が上がるのか…。ホール的にはガクブルですかね?


【回答】
パチンコ台の運送に関してはいくつかルールがあるのだが、少々誤解されている部分もあるので、説明していこう。

まず新台に関してだが、遊技機運送事業協同組合連合会(遊運連とか遊運協などと呼ばれる)という組合に登録していなければパチンコ台を運ぶことはできない。買い主であるホールの人間であっても、セキュリティの兼ね合いがあるため、メーカーの倉庫に直接機械を取りに行って台を引き取ることはできないのだ。だからそこは専門の業者が運んできたし、これからも彼らがしっかりと運んでくれる。


つまり、にわかに話題になったのは中古遊技機に関してである。ちなみにクロネコヤマトは7/20をもってパチンコパチスロの宅急便の受け付けが終了、佐川急便においても9/20で終了とのこと。それ以外の業者においても新規の受付は一切しないという状況だ。

上記のような縛りがある新台と違って中古遊技機のルールは全くなくて、宅急便だろうが赤帽だろうが知り合いのおじさんだろうが、要は誰でも運ぶことができる。とはいえコストや信頼面を考えた結果、宅急便が多く使われてきたということだろう。しかし、これまで積み重なってきた問題とここ最近の状況の変化が重なり、このような事態に発展してしまった。


どうしてこんなことになったのか? 1つの要因として、運搬時の「故障」が抱えきれないほどのリスクになったことが挙げられる。

例えばクロネコヤマトの宅急便で機械を運んだとしよう。受け取り側は機械の状態が正常かどうかを確認するために、まずは見た目の部分に破損がないかをチェック。そこで明らかなる破損などがあれば、保険で補償してもらうわけだが…これが意外と厄介なのだ。


故障した部品を新しいものに交換しようにも勝手には替えられないので、メーカーに部品を注文することになる。中古機の使用のために正規の手続きで申請をかけるわけだが、これだけで2日間はかかる。

余裕があれば2日のロスがあっても問題ないが、もし新装開店に合わせて準備を進めていたとして、中古機の申請がギリギリになっていたら…? 当然開店には間に合わない。

そこでホールは中古業者に対して、機械が破損して開店できなかったことによる営業損失の補てんを要求するだろう。すると、困った中古業者はその原因を生んだ運送業者にそれを押しつける。実際、こんなやり取りが頻繁に発生しているのだ。

部品が取れる機械であればまだマシで、メーカーが部品の出荷をやめてしまった機械は、破損した瞬間にアウト。まさに産廃と化すわけだが、それがもし値段の高い機械だったら…。保険の上限金額の100万円に近い請求をされてしまうだろう。そういったトラブルが発生した時のルールが余りにも不明確ということもあり、宅急便程度の料金では運べないと判断したのだろう。


また別の理由もあって、それは年々機械の重量が増してきていることに起因する。

最近の機械は1台50キロを超えるものもあるのだが、運送業であれば何でも勝手に運んで良いわけではなく、このレベルの重さになると1人で運ぶことが認められていない。そうなると当然人件費が増えるわけだから、料金が見合わないという判断をしたのだろう。


いずれにせよ、パチンコ業界は時代に逆行していると、私は考える。様々な技術革新や素材の開発が進むわけだから、そういったものを取り入れてコンパクト化し、省エネ化していくというのが世の流れというものだろう。しかしパチンコはそうなっておらず、まさに逆行と言えるのでは?

こういった部分は本当にダメなところだ。本質的な部分で社会的責任を果たさずにいれば、叩かれるのは当然だと思う。まずはこういった当たり前のことから、姿勢を正さなければならないだろう。



【いけださんの質問】
都内で等価交換が禁止になり、割数があがった印象がありますが私の気のせいでしょうか? よく行く店は「全台高設定」や「全6」的な箇所が増えているように感じるので。アタマキタさんの所はどのようにするのでしょうか、交換率が変わった場合。


【回答】
「等価交換の禁止」というルールは地域によってマチマチだが、都内で多いのが、等価から比べると玉やコインの価値が12%割り引かれた状態でお客様の手元に戻すというもの。普通に考えれば、その分は全体の設定を上げられることになるよな? しかしそれを頭では分かっていてもおっかなびっくりで、いきなりは上を使わなかった…という話をよく聞いた。

実際、自店では対応を変えたのだが、全くもって設定の内容は変わったよ。「ここまで使ってもよいのか?」と思ったくらいだから、打ち手も容易に変化に気付いたろう。イベントではなく普段の営業から設定5・6も使えるし、ジャグラーなどでは設定1を使わずに営業ができたりもする。

あくまで結果論だが、当初は等価交換がなくなることはネガティブな要素と捉えていたが、設定を使えることで遊技性を高められたように思う。まあそれでもゲスな店は設定を使わないだろうから、そんな店で打てば以前よりも負け額は増すけどな。


交換率の変化というのは、店の強弱をはっきりさせていく一面もあり、より一層店選びは重要になっていく。その部分を認識した上で、しっかりとした店選びを続けていくということが大切だろう。


今週はこの辺で!



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