ゴト行為以外で警察がホールに来る理由で一番多いこととは!?

シリーズ名
現役ホールマネージャーだけど、なんか聞きたいことある? (毎週日曜日更新)
話数
第67回
著者
アタマキタ
今回も早速、質問に答えていこう。


【玉武者さんの質問】
パチンコ店を開くにあたり、中規模店なら玉やコインはどれくらいの数を用意しておくんですか?


【回答】
玉やコインを積まずに各台に係数機が付いている仕組み、いわゆるパーソナルシステムであればそれほどの量は必要としない。パチンコなら1台あたり2500〜3000個、パチスロは1500枚から2500枚程度で充分だろう。

しかし従来通りの玉積みを想定した場合は一気に増加し、パチンコは1台あたり12000個、パチスロは4500枚は必要となってくる。ただしこれは等価に近い交換率の場合であり、低換金率になればそれ以上に必要だろうな。



【手羽先王子さんの質問】
先日、警察がホールに来てました。客っぽいおじさんが応対していて、それを見て思ったのですが、以前書かれてたゴト行為以外で警察が介入することってどんなことでしょう? ホールの仲介なしに直接やり取りしてたみたいだったので気になりました。


【回答】
一番多いのはお客様どうしのトラブルかな。店内で揉め事が起こるとまずスタッフが呼ばれ仲裁に入るのだが、既に怒鳴り合いやら掴み合いなどが始まっている場合も多い。大抵は店内でぶつかったぶつからない程度のことなのだが、ヒートアップしてしまえば手が負えないので、当事者にはまず店内から出て行ってもらうようにしている。店としては来店されている一般のお客様の安全確保が第一であって、店内で迷惑行為をされる方には出て行ってもらうのが原則だ。

しかしながら表に出てもらってさようならというわけにもいかず、殴り合いなど最悪の事態に発展しないよう複数のスタッフで様子を窺うことになる。こういった時に、当事者の一人が警察に連絡するパターンが多い。


その他は盗難のトラブルだろうか。みんなにも注意してもらいたいが、最近多いのがプリペイドカードの盗難被害。手口も巧妙化しており、遊技されているお客様の目の前でカードを抜き去っていく。信じられないような行為だが、実際にこういった被害があとを絶たない。

パチンコでの手口はこうだ。まず、ターゲットとなる客の両隣に犯人が座る。タイミングはバラバラの場合も同時のパターンもあるが、準備が整うと、決まって右側の人間がターゲット客の足元に何かを落とす。例えば新聞とか雑誌だとかなんでもないものだ。そして、手が届かないなどの理由で、「拾ってくれないか?」と話しかけてくる。

ターゲットにされた客は足元をのぞき込み、物が見つかると手を伸ばして取ろうとするのだが…足元なので頭を屈めなければ手が届かない。その時、一瞬台から視線が外れるため、その隙を狙って右側の犯人が返却ボタンを押し、出てきたカードをすかさず左側の者が抜き去っていく。もちろんそのカードはすぐに精算機に通して現金化されてしまう…。

これが一連の行動だ。カードがなくなったと言われて確認してみると、一番多いのがこのパターン。この場合は直接お客様が犯行に遭遇している事案なので、警察に通報するかどうかはお客様自身が判断するが、警察を呼ばれる方が多いように思う。


そしてそういったものとはちょっと毛色が違うのだが、俺が対応したお客様に警察を呼ばれたことがある。大当たり中に閉店を迎えたお客様とのやり取りでトラブルが発生したため俺がフォローに入ったのだが…。

大前提として、スタッフは事前に閉店時間とその時点で遊技を終了してもらう旨は伝えている。そして閉店時間が迫ったところでスタッフが後ろで見守っていると、残念ながら大当たり中に閉店時間を迎えてしまった。そこでスタッフがお客様に「この大当たりを消化したら終了です」と告げると、分かりましたと了解してもらったとのことだった。

ただ…スタッフが大当たり終了とともに玉交換などの対応をしようと待機していると、残り保留で次の新たな大当たりが来てしまった。そんな時の悔しさは痛いほど分かるが、閉店時間を超えてしまう可能性があるので、ルール上、無効だと告げざるをえない。

が、ハンドルを握ったままヤメようとする気配がなく、テコでも動かない。ちなみにその機種は羽根デジの海物語。そこまで固執しなくても、と思うのだが…。


スタッフは困り果てて私を呼びに来たのだが、現場に降りて遠巻きに見ていても興奮しているのが明確なほどで、直感的に「これは面倒なことになるな」とうなだれたよ。

とりあえず俺が改めてお客様に事情を説明すると、「いいからやらせろ!」とかなり強硬な態度に変化している。

「お気持ちは分かりますが、すべてのお客様に平等な対応をしておりますので、どうかご理解下さい…」

穏やかにそう告げた後、固く握られたハンドルに自分の手を添え、玉が飛ばないところまでハンドルを戻させてもらう。そのお客様はさすがにこれで諦めたようで、ようやく席から立ち上がってくれた。


…のだが、すんなり引き下がるつもりはないらしく、いきなり大声で怒鳴りかかってきたのだ。

「テメエがそういう態度なら俺にも考えがあるからな!!!」

すかさず電話を取り出し誰かと話し始めたと思ったら…吐き捨てるようにこう言うのである。

「いま警察を呼んだからな!」

そして先程立ち上がった椅子にどっかりと座り直してしまった。

この時の態度があまりに自身たっぷりだったのでそこはかとない不安は覚えたが、この閉店対応は適切であり問題が起こるはずもない。俺は黙って警察官が到着するのを待つことにした。


ほどなくして警察官が到着して店内に入ってくると、該当客が近付いていく。俺もその後ろにぴったりと付いて話を聞いていた。

まずは該当客の身元確認、その後に店舗責任者である私の確認。それが終わって警察官が促すと、該当客が話を始める。俺は閉店時の対応のことだと思い、どう答えようかと考えていたのだが、その客は全く違うことを言い始めたのだ。

「台のこの部分に付いてる部品が壊れているんだよ! ここは違法機を扱っているのか?」

そう言い放って警察官を見た後、勝ち誇ったような顔で俺を威嚇した。

「ヤラレタ…」

背中に冷たいものが流れるのを感じた。

警察官は他の台と見比べていたが、恐らく部品が壊れているように見えるだろう。もう一人の警察官がその他の台も調べていく。

(まずいまずい…)

結局、16台のコーナーで7台が整備不良という判定となり、警察にもお客様にも謝罪する羽目になってしまった。

該当コーナーの16台は、翌日からすべて稼働停止である。メーカーに部品を注文し、それを取りつけて検査を受けると、結局、復旧するまでに14日間を要した。毎日楽しみに来られているお客様には多大なる迷惑をかけてしまったのだ。


これは明らかに店側の失態ではあったが、もらい事故という側面がないわけではない。しかしながらなぜあんなタイミングで部品不良を指摘してきたのか? それが気になっていたのだが、それはいまもって不明である。そのお客様は75歳あたりだと思われるので余計にびっくりなのだが…。お客様からしたら、「刺されたから刺し返してやった」というだけなのだろうか?

ということで、手痛い攻撃を喰らったわけだが、結果としては良い反省材料をもらったと思っている。毎日が勉強だな。


本題に戻るが、こういう場合にも警察が来るのだ(苦笑)。

それでは今週はこの辺で!



質問を送る