広告規制の影響で、一度転落したホールが復活するのは、以前に比べもの凄く困難になっている理由とは?

シリーズ名
ホールサイン解読術 (毎週土曜日更新)
話数
第30回
著者
葛ヤスナリ
会社の寿命は30年——

どんなに栄華を誇っていた企業でも、何もせずにそのままの経営を続けていれば30年くらいで限界が来るという、実際の統計をもとに生み出された言葉です。

あのシャープが台湾の企業に買収され、東芝も経営危機に陥る現在だと、とても説得力がある言葉だと思いませんか。もちろんこれはホール経営にも当てはまります。


前に都内でも指折りの優良店がありました。イベント日には、初代バジリスクや銀河英雄伝などハイスペック機の全台設定6を用意したりする活気に満ちたホール。徹夜で並ぶお客さんもいて、多い日には400人以上並んでいたんですよ。

でも、いつからかガセイベントが多くなって徐々に客が離れ、気付けば並びも半数以下に。そして広告規制が行なわれ、それが致命傷となりました。

広告規制後に、テコ入れしようと頑張っていた時期はあったんです。それこそホールサインをいくつも発信したりして。

ただ、広告規制下で発信できるホールサインっていうのは回りくどいものが多く、普通の打ち手には分かりづらかったのでしょう。サインを通して高設定の期待感を持たせようとしても、これに気付けたのはいわゆるスロプロの打ち手だけでした。

結果、お客さんが増えるどころか彼らに食い荒されただけで、結局今から3年ほど前に閉店してしまいました。


広告規制の怖さはまさにこれ。

もちろんガセイベントによって信頼を失い、客足が途絶えたのはホールの責任というのは間違いないのですが、以前なら信頼を取り戻すべく本物のイベントを繰り返し行なうことで、リカバーすることができました。

ただ、今の広告規制下で、一度転落したホールが復活するのは、以前に比べもの凄く困難になっています。お客さんがいない状況で高設定を投入しても、それをアピールする方法がなければ気づかれにくいので効果は出ませんからね。


チェーン店や、ホール以外の事業も行なっているグループ企業の場合は、その店舗の売り上げ以外の理由から営業形態・設定配分が変わることもあります。

チェーン全体で大量導入した新台が大コケしたりとか、別の事業が失敗したりすると、たとえそこが優良店だったとしても、抜きの営業をしないとそれこそ会社の寿命が尽きてしまう。言い方は悪いかもしれませんが、優良店であればあるほど、信用を失うまでの間は抜けますからね。


これ以外にも色々理由はあると思いますが、設定を使わなくなったホールが、問題を解決して再び設定を使い出したとしても、情報発信が許されない。自力で復活する方法がほとんどないという状況を作り出した広告規制は罪が重いと思うんですよね。

これまで好き勝手やってきたんだから規制が入るのは自業自得、と言われればそれまでなのですが、今の経営環境じゃホールの寿命は30年どころか10年くらいになりかねませんよ。


そんななか、ホールが唯一使える手法で大流行しているものがあります。何かといえば、他媒体の取材や収録によるアピール。以前も触れましたが、最近は特に個人の方が行なっている収録や来店の集客力が強いんです。

例えば、パチスロ必勝本にコラムを連載されていた並ばせ屋山本さんのように、信頼を培ってきた方の告知だと常時300人以上の集客が見込める…なんて話も聞きます。

実際、こういった方々の取材や収録は設定配分がかなり良いと思います。ハイスペック機全台高設定なども普通に行ないますし、人数が集まる理由は高設定にあり、といった印象です。


ただ、個人的にはものすごく痛手だったりします。というのも、こういった取材を行なうホールには自分が昔から通っているホールも多く含まれていて、一気にお客さんが増えて通いづらくなってしまったんですよね。

いや、ホールにお客さんが集まるのは良い事なんですけど、設置台数以上の人数が来ると安定して勝つのは難しいんです。

集客力の高い取材や収録には、ホールの寿命は延ばせるけど自分のようなパチスロで生活している打ち手の寿命は縮めてしまう効果もありますよ(笑)。


そんなことを言っていても始まらないので、最近は自分のホール選びや立ち回りを大きく変えようと色々動き回っていました。簡単に言うと、今まではイベント回り主体の稼働だったんですが、1店舗にこだわるジグマスタイルに変わってきたといった感じでしょうか。

結果も残せるようになってきたので、次回のコラムでは最近の立ち回りを紹介させて頂こうかと思います!