打ち子の世界、最もリスクを抱えるのはそこに仕事を依頼するホール関係者ということ

シリーズ名
悪☆味の『ちょっといい話(仮)』 (毎週日曜日更新)
話数
第54回
著者
悪☆味
複数の人間で構成された打ち子グループ。このグループというのは、大きいものもあれば小さいものもあり、一般人だけの集まりもあれば、ヤクザ(及びそれに近い人種)が絡んでいる場合もある。

まぁ、特定の店鋪やチェーンだけが現場となるのであれば、数人の一般人だけでやっているのでしょうけど、複数のホール、法人を相手に打ち子を送り込んでいる場合は、それなりの規模になったりもする。

グループの人員確保については主にメンバーの紹介で集めているようで、ネットで検索して出てくるような『打ち子募集』というのは詐欺、もしくは純粋な代打ちアルバイトという意味での打ち子でしょう。

何度も引き合いに出して申し訳ないのですが、大阪の元店長がやったとされるように、SNSで知り合ったような人間を打ち子に使うなんてリスク以外のなにものでもないですからね。


さて、それなりに大きな打ち子グループで、しかもヤクザなどが絡んでいる場合。これは当然ながら、ピラミッド型の組織となっている。

トップがヤクザ、もしくはそれに近い人間で、その下に実質的な打ち子をまとめている人間がいる。で、そのさらに下には現場監督のような人間がおり、最下層に雇われる打ち子がいると。

打ち子はトップにそんな怖い人がいるなんて知らない場合が多いし、むしろ現場監督的な人間がグループのトップだと思っていることもあるでしょう。


で、こういった大規模なグループの凄いというか怖いのが、ホール側にも人材を送り込むということ。

普通にホールの社員として働かせて、その人間が設定を任されたり、その情報を見られる立場まで昇進するのを何年もかけて待つ。ヤクザ系の人間がバックにいるので、送り込まれた人は逃げようと思っても逃げられないですからね。

もうここまでくると、そこらへんにある打ち子の話とはスケールが違いますわ。だからこそ、ホール企業はしっかりとした管理体制、リスク対応が必要となってくるわけですよ。

ホールに送り込まれた人の最大のリスクというのは、バレることよりも、先ほど言ったように抜けたくても抜けられなくなることらしいです。まぁ、最下層の打ち子については、抜けられなくなるなんてことはあまりないのかもしれませんが。


ちなみに打ち子の給料面は個人的な繋がりで打ち子をやっている人より少ないみたいです。

普通のバイトと同じような給料で、もしかしたらヤクザの下で仕事をさせられているのかもしれない。何かしらのトラブルを抱える可能性だってあるわけだし、そう考えれば、もうちょっとマシな仕事が他にあるんじゃない?


今回紹介した打ち子グループ。これに関連する人のなかで、最もリスクを抱えるのはグループに属する誰か…ではなく、そこに仕事を依頼してしまうホール関係者だったりします。

当人はちょっとした小遣い稼ぎのつもりで始めるのかもしれませんが、彼らは金のなる木を手放すはずないんですよ。それなりに稼げたし、社内でバレる可能性も出てきたからそろそろ…なんて切り出したところで、もう手遅れ。まさしく骨の髄までってやつですわ。

結局、打ち子をやる側も打ち子を雇う側も、相応のリスクがあるってこと。不正な手段で金銭を得るんだから、そんなの当たり前ですよね。


でさ、先週のコラムに書いた『打ち子狩り』について、たとえばターゲットとして狩ろうとした相手が、ヤクザに関連したグループの打ち子だったらどうするのか気になったんですよね。なので、知り合いのツテで打ち子狩りをしていたという人に接触して、話を聞かせてもらいました。

そうしたらね、『打ち子というのは悪いことだから、それに落とし前をつけさせることはこちらに大義がある。だから、たとえ向こうがケツ持ちとしてヤクザを出してきても文句は言われない』らしいです。

正直、この理屈はよくわからなかったけど、たとえ打ち子グループ側にヤクザがついていたとしても打ち子はしっかりと狩るんですって。それが、いざこざに発展することはなく、あくまでも下っ端の打ち子だけが狩られて終わりらしいんです。

ほら、こういう話を聞いたら、打ち子の世界には足を踏み入れないほうが良さそうでしょ?