俺は生粋のギャンブラーであることには変わりなし、クズ野郎のままでいくぜ!

シリーズ名
運留のふっといでぇ (毎週土曜日更新)
話数
第62回
著者
運留
俺は生粋のギャンブラー。パチンコ、パチスロはもちろんのこと公営ギャンブルであるボートレースも大好きなクズ野郎だ。

パチンコなら会社の近くや駅周辺、通勤途中の各駅にもパチンコ屋さんがうじゃうじゃある。ちょいとトビラをくぐればサクッとパチンコ。ちょろっと打って勝った負けたのワクワク感。非常にお気軽で楽しい。

ボートはどうかというと、レース自体は当たりやすかったりでワクワクできるのだが、舟券を買おうと思ったらボートレース場や場外舟券売り場みたいな所にわざわざ出向かなければならない。パチンコと比べると非常におっくうな部分がある。


ところがどっこい、世はIT時代。聞けばスマホでお手軽に舟券を購入できる方法があるという。そんなことができるならおっくうさは解消な上、いつでもどこでもボートが楽しめる。素晴らしいことこの上ない。

早速そのサイトへアクセスして手続きをしてみる。なるほど、指定の銀行口座さえあれば簡単に登録ができ、登録さえすればスマホでポチポチやって舟券購入。勝った負けたは銀行口座の残高が増えた減ったで完結するらしい。これさえあればパチンコを打ちながらボートもできるってわけだ。

それ登録! つってやってみると、あいにく自分の持っている銀行カードが指定口座に入っていない。ならば指定口座を作るべし! つって会社そばのとある銀行へ出向いた次第。


銀行口座を作るなんて20年ぶりの出来事。十年ひと昔というからふた昔前の出来事だ。ふた昔の年月でずいぶんと作り方も変わっておりました。

まず、受付で口座を作りたい旨を伝えると、係の人が「給与振り込み用ですかね?」と口座の用途を尋ねてくる。別に悪いことをするわけではないのだが、真面目そうな係の人に「パチンコやりながらスマホで舟券を買うためですわ!」などと言うのはなんだか恥ずかしい気がして言いづらい。


「いや、違いまして。なんというかその、舟券を買うためでして…」

「舟券?」

「ええと、ボートレース…」

「ボートレース?」


と、もじもじしたやりとりの後やっとこ窓口にたどり着いた。

窓口では、通帳はご入り用でしょうか? と尋ねられる。ふた昔前は口座といえば通帳とキャッシュカードがワンセット。でも今は記帳をあまりやらない人用に通帳ナシの口座もあるとのこと。記帳なぞそもそもしない自分は通帳ナシを選択。

お次に聞かれたのはキャッシュカードの種類。今までの暗証番号のみでお金をやりとるするカードとは別に生体認証のカードというのがあるという。生体認証とは何だか怖ろし気な名前だが、何かというと指の静脈の形を登録して、それを暗証番号の代わりに使うらしい。

コレならカードは即時発行というからこいつを選択。指を機械に当てて生体認証を登録していると自分が生きているんだと実感したりもした。


さあ、これで口座は開設。晴れてスマホで舟券を購入できることと相成った。明日からのギャンブル人生に明るい道が示された。でも、20年で口座を作るのがコレほど変わるとは。


20年後のパチンコも生体認証なんかでハンドルを触っただけで認識され、アナタは今月10万ヤラれてます。よって玉を弾くことができません…なーんてことがあるやもしれない。


連続性のある線で見ていくと進化って気づきにくいけど、断続的な点で見ると、んなことになってんの? ってなこともあるんですな。

俺は生粋のギャンブラーであることには変わりなし。クズ野郎のままでいくぜ!