サンダーVリボルト対決① 「隣はBIG先行で出玉が増えているけど、REGが多いのは俺の方だからね」

シリーズ名
町民プールで鮪釣り (毎週火曜日更新)
話数
第52回
著者
ラッシー
「クッ…つ…強い…」

午前11時。俺は2台隣の男性に嫉妬していた。

その日はたまたまお休みになったので、大好きな「サンダーVリボルト(以下、サンダー)」を朝イチから実戦していた。しかし、ノンビリとサンダーを楽しんでいられなくなった。その理由は2つ。

[1] 打っている台が高設定っぽい
[2] 強力なライバルがいた


今は2017年の2月。「打っているサンダーが高設定っぽい」なんていうと笑われそうなので、あまり大きな声では言いたくない。「ウチの裏山に徳川埋蔵金が埋まっている」、そう言っているのと大差ナイだろうから。だが、台から発せられる高設定臭が尋常ではないのである。


開店してしばらくはベル出現率が最悪だった。しかし、その不安をかき消すほどナゾREG(チェリー同時当選以外のREG)が当たりまくる。

そんなわけで粘っていたら、ベル出現率もジワジワと上昇。悪くても中間設定はあろうかというところまできた。そしてBIG中の斜めベル出現率は、思い切り偶数設定を示している。

当然、高設定挙動は喜ぶべきことだが、同じサンダーのシマにもう1台良さげな台がある。仮にこのホールの店長が異常なまでにサンダーを愛しているとしても、1日に2台もサンダーに高設定を使うとは考えにくい。ホールは慈善事業ではないのだから。

つまり…どちらかはフェイク。

いや、2台とも低設定なのに高設定っぽい挙動をしていると考えたほうが自然なのかもしれない。だが、俺は信じている。きっと店長はサンダーに設定を使ってくれる粋な男だと。1台はあるハズだ。そしてそれは俺の台だ。俺の台でなくては困る! 俺の台であってくれ!!


俺の台のボーナス合算出現率は、1/100前後を行ったり来たり。これがシマで唯一の高設定挙動の台であればドヤ顔でブン回すのだが、ライバルのソレも1/105程度。史上稀に見るシーソーゲームだ。もはやコレは対ホールの戦いではない。対ひと、ライバルとのタイマンである。

REG出現率は俺の台のほうが圧倒的に高い。対するライバルの台は、思いっきりBIGが先行している。サンダーの設定看破はナゾREG出現率がカギを握っている。つまり、俺の台のほうが高設定期待度は高いのだが、出玉は常にライバルに負けているという状況が続いている。

「グッ…本物の高設定はたぶん俺の台なのに、なんでアッチはBIGばっかり当たるんだよ!」

純度の高い嫉妬。

だが見ていろ。いずれその台は正体を露わにし、心を粉砕する大ハマリが訪れる。そして俺を恨めしく睨みながら、シマを離れることになるだろう。最後に笑うのは俺だ——!!






今、笑ったな? 笑うところじゃねーんだよ!! 雷神、許すまじ!! 分かるか、俺の気持ちが!

リーチ目が出る→1枚掛けで右リールに「V・リプ・BAR」を狙う→中段にBARが止まる。これが7連続だぞ!

サンダーは赤7BIG成立時もVで揃えられるので「BARが止まったけど、もう一方のBIGでした〜」という逆転パターンはナイ。

もちろん俺がBIG間で大きくハマっている間も、ライバルはギンギンにBIGを重ねていく。ボーナス合算出現率ではいい勝負だが、出玉では圧倒されている。

ちなみにこのREG7連続中、チェリー同時当選と思しき当たりは1回っきり。それ以外は全てナゾREG。高設定期待度は、さらに上昇したと言えるだろう。だが、だからこそ…だからこそだ! 出玉でライバルに負けているのが悔しい!!

幸い短いゲーム数でREGが当たっているため、精神的ダメージは小さい。このペースなら耐えられる。

大ハマリさえしなければ…そう思いながら打ち続けていると、最後のREGから115G後にチェリー同時当選で赤7BIG。さらにその57G後に…


ズルっと赤7が下段までスベってきてスイカ否定。つまり赤7BIGだ。

いつもであればスイカをフォローしつつ赤7を直接揃えるのだが、完全に油断してよそ見していたらスイカが左右でテンパイ。サンダーはスイカこぼしのダメージがデカいから、よそ見しちゃイケないんだけど…。

この赤7BIGの2連続で持ち玉が一気に増加! さあ、待たせたなライバルよ。俺の台にBIGフラグが帰ってきた。怒濤の追い上げに震えるがいい——!!!









ガクガクガクガクガク…。

出玉は激減し、ボーナス合算出現率も約1/109.6まで一気にダウン。しかも当たったのがREGって…。

俺か…? 俺の台がフェイクなのか??

(つづく)