今年の収支が既に-50万円を超えていることなんて、今思えば全てが幸せだった…

シリーズ名
回胴皇帝的必勝塾ドッカーン (毎週木曜日更新)
話数
第54回
著者
スロカイザー
インフルエンザB型になった。

今から10年前にもインフルエンザを患ったことがあったが、そのときはA型で今回はB型だ。といっても、インフルエンザにA型とかB型といったような種類があることは、つい2週間ぐらい前に知ったことだが。

ちなみに、この他にも…

C型…初期量産型。対核装備が施されている。

F型…いわゆる量産型。対核装備を排除。

J型…陸戦型。

F-2型…後期生産型。

などがあるようだ。

そういえば、編集部内で流行っているインフルエンザもB型だ。以前、編集部に訪れたときにうつってしまったのだろうか。それともホールで実戦しているときや、電車に乗っているときにうつってしまったのだろうか。感染元は判らないが、少なくともこれでしばらくの間、外出禁止となった。

ここしばらく、連日休める日などほぼ皆無という感じだったので、よい骨休めになるな。仕事のことは何も考えず、ゆっくりと横になって天井を眺める日々を過ごそう。そんなことを考えたりもしたが、現実は甘くなかった。



痛い。死ぬほど痛い。

熱は38度以上あったが、そちらは日常生活にはあまり支障をきたさなかった。ただ、関節痛、インフルエンザウイルスによる関節痛がハンパなかった。具体的にいうと、背中から腰にかけて。

身体を起こすことすら嫌になる激痛。ただ寝ているだけなのにズキズキと背中と腰が痛くなる。食欲自体はあったが、身体を動かすことが嫌で「何もしたくない、ずっと寝ていたい」とすら思った(何か食べないと、快復が遅れるので気合で食べた)。

寝ることしかやることがないに、ズキズキと身体が痛くて眠れない。運良く睡魔に誘われても、必ずといってイイほどすぐに悪夢で目が覚めてしまう。なんだろう、これが無間地獄ってやつなのかな。

10年前のときはこんなに苦しんだっけ? いや、寝ていただけの記憶しかない。インフルエンザB型はA型に比べて症状が軽くなりやすい(だから風邪と勘違いして、外出して他人にうつしてしまいやすい)…そんな説明をインターネットで読んだけれど、どう考えても今のほうが辛い。


何でもないようなことが幸せだったと思う——。

孔子か孟子か孫子か、誰かは忘れたが、そんなことを言っていた記憶がある。まったくもってその通りだ。

トイレに行けること、食事ができること、天井直前で紫7が引けること、泣きながらATMに向かうこと、今年の収支が既に-50万円を超えていること…などなど、今思えばすべてが幸せだった、全てがHAPPYだった。

もし完全に治ったら、これからは笑顔で投資しよう。笑顔で財布を空にしよう。そう心に誓いながら、私はこの一週間を耐え抜いた。


「ごめん、インフルエンザになったから今度のデートは行けないよ」

「えっ、大丈夫!? 仕方がないな、私が看病してあげるね」

「嬉しいけど、君にうつったら申し訳ないよ」

「もし、そうなったらあなたが私の看病をして」

「もちろん、そうするさ。もう自分にはうつらないからね」

「私、汗っかきだから頻繁に服を着替えさせてほしいな」

「えっ」

「あと、一晩中ずっと手を握っててほしいな」


みたいなハートフルなLINEのやりとりを夢見たが、届いたメッセージはほぼお仕事に関することのみだった。「原稿は遅れてもいいから、今は身体を休めて…」というのは大変ありがたくて、大変嬉しかったのだが…何だろう、涙が出てきた。

まぁ、私がインフルエンザになったことは、一部の人しか教えてなかった(編集メンや潜伏中に接触のあった人)からかもしれないけど。

ということで、私はずっと部屋に籠っていた(今は完全快復)。世間ではまだまだインフルエンザは猛威を振るっているみたいなので、皆も気を付けてほしい。合言葉は「ホールから帰ったら、うがい・手洗いを忘れずに」だ!!