新基準ART機がつまらないのは仕様のせい?いや、それは違うと思う…

シリーズ名
町民プールで鮪釣り (毎週火曜日更新)
話数
第46回
著者
ラッシー
ちょっと前にも同じようなことを書いたけど、頭にきたことがあったのでまた書きますわ。


新基準ART機がつまらない。

俺だってこんなことは書きたくないし、メーカーや各メディア媒体と一緒になって業界を盛り上げたい。だが、事実つまらないんだもの。

新基準機がつまらない理由を尋ねると、ほとんどの人が「出玉感がナイから」と答えるだろう。それはメーカーが努力してもどうにもならないことなので、個人的には仕方のないことだと思っている。

メーカー側からすれば「変則打ちのペナルティはダメ」「天井性能を高くしちゃダメ」「擬似遊技もダメ」…などと制約が増えたから、面白い機種が作れなくなったという言い分もあるだろう。たしかに機械作りは格段に難しくなったハズだ。

しかし最近の新基準機がつまらないのは、そういった「制約や出玉性能のせいではナイんじゃないの?」と俺は思っている。単純にメーカーが「面白さ」をはき違えてるんじゃないのかなと感じているわけです。


機種名は伏せるが、先日、とある名機の正統後継機を初打ちした。俺はその前作が結構好きで、実戦前は楽しみで仕方なかった。実戦日は興奮のあまり早く起きすぎたくらいだ。

だが…実戦開始から2時間経過。

俺「何コレ…もうヤメたい」

同行編集「初当たり3回も引いてて贅沢ですよ」

俺「だって…ARTが前作と別物じゃん」


前作のARTはレア役での直乗せがウリだった。他機種では空気のような存在の弱レア役でもガンガン上乗せし、たまにあまりハデではない上乗せ特化ゾーンにも突入する…そんな機種だった。レア役から上乗せまでの前兆や煽りも大好きだったんですわ。

それなのに正統後継機は直乗せがほぼナイ。ポイントを貯め、一定のポイントに達すると上乗せ抽選。簡単に言えば、そんなシステムになっていた。それに伴い、前兆や煽りもなくなっていた。

前作には他にも美点がたくさんあり、その大半は無事に継承されていた。しかし、前作最大の魅力は言うまでもなく「他機種とは比較にならないほどの直乗せ頻度」。その最大の魅力が跡形もなくなっていた。

そこで思ったんですわ。最近の新基準機が面白くない理由って、新基準だからではなく、単純にメーカーが「面白さ」をはき違えてるんじゃないの? ってね。


正統後継機を作る場合って「絶対に譲ってはならない点」があると思う。その機種の幹になるような部分ね。

メーカーは自社の機種がヒットしたら、それが「なぜヒットしたか」を分析し、最も支持された要素は必ず正統後継機に受け継がねばならないハズ。

それがスピンオフ作品ならば、全く違ったゲーム性でもいいだろう。ただし正統後継機というのであれば、前作の1番の魅力は引き継ぐべきだ。それができないのならば、正統後継機など作らないほうがいい。メーカーの仕事は台を売ってしまえばほぼ終了なので、ユーザーから「前作と全く違う」と言われても知ったこっちゃないのかもしれないけど。

それでも人気が出なければユーザーに「もうこのコンテンツは死んだ」と思われてしまうので、そんなイメージダウンを避けたいならムリに正統後継機を作る必要はナイ。シリーズ化するほどの人気コンテンツほど、より慎重な機械作りが求められる。


最大の癌となっているのは、上乗せ特化ゾーンやプレミアフラグのせいなのかもしれない。

前にも当コラムで書いたけど、今は「ドエラい上乗せ特化ゾーンやプレミアフラグを搭載してますよ!」と謳わないとホールが買ってくれないらしい。

じゃあホールが悪いのかと言うとこれまた難しい。

ホール側の言い分は「ドギツい上乗せ特化ゾーンやプレミアフラグがないと、お客が打ってくれない」となる。結果、ユーザーのためにゲーム性をブチ壊してでも上乗せ特化ゾーンやプレミアフラグを搭載するしかない…みたいな流れになっている。


俺はなにも「上乗せ特化ゾーンは全部クソ!」と言ってるわけじゃない。プレミアフラグもあったってイイ。ただ「ゲームバランスを破壊するようなモノなら要らないんじゃないの?」と言いたいんですわ。

たとえば「緑ドンVIVA」のエクストリームラッシュや「初代モンキーターン」の全速モードは、とてもバランスが取れていて良いと思う。未だその2つが、俺の中でのベスト・オブ・特化ゾーンだ。

5号機史に残る名機である「初代エウレカ」や「某狩猟系機種」なんかも、上乗せ特化ゾーンは非搭載。上乗せ特化ゾーンに頼らずとも、面白い機械はいくらでも作れるハズだ。


俺は昔から言い続けているけど、シンプルで面白いものこそ至高だと思う。ジャグラーシリーズやハナハナシリーズは、まさにその極致。

まぁそれらはノーマルタイプだから置いておくとしても、ART機はもっとシンプルで良いんじゃないかな? なんでレア役から一旦ポイントに置き換えて上乗せ抽選するの? 直乗せじゃダメなの? 直乗せでも十分面白いのに。

件の正統後継機は、なぜあんな風になったのだろう。せっかくのタイトルなのにもったいない。

前作が支持された理由を分析しなかったのだろうか?「新基準だから出玉性能は削らねばならない。でも上乗せ特化ゾーンとプレミアフラグは必須だから、前作の最大の魅力をなくしちゃえ!」みたいな結論に達したのだろうか? 絶対に「新基準機だからしょうがないんです」なんて言い訳はして欲しくないです。

もっとユルく楽しめるART機は出ないんですかね。細部の作り込みなんてのは、ヒットしてからでいいんです。シンプルで長時間楽しめるようなART機が打ちたいんです!


まだしばらくはノーマルタイプの稼働が多くなりそうだ。