ユーザーを締め付ける営業を続けていれば、遊技人口がさらに減っていく

シリーズ名
悪☆味の『ちょっといい話(仮)』 (毎週日曜日更新)
話数
第43回
著者
悪☆味
言うまでもなく、アクロス系マシンを中心とした新しいノーマルタイプはすでに市場で確固たるシェアを獲得している。ここで言う新しいノーマルタイプとは、ジャグラーやハナハナといった既存の完全告知系以外のノーマルタイプのことね。

当然、これまでにもその種のノーマルタイプはあったのだけど、ハナビのヒットによって一気に存在感が増したのは明らかだ。

さらに時代の流れがそれを後押しする。


新基準機への移行に伴い、旧基準機の設置比率を下げるという取り決めのもと、ホールは旧基準機の代替機として、当然ノーマルタイプが選択肢に入ってくる。

普通に考えると、旧基準機の代わりとするなら新基準ART機となるのだろうけど、実際のところ新基準機は現状ユーザーに受け入れられているとは言い難く、消去法的にノーマルタイプを導入するといった部分もあるのではないだろうか。


さて、今後もその流れは変わらないのか。

事実、今年の12月までには旧基準機の設置比率をさらに下げるということになっているので、ノーマルタイプの重要性は言わずもがな高いだろう。ただ、個人的にはここからノーマルタイプのシェアが一気に拡大するとは思っていない。

まず第一に、飽和状態とまではいかないが、すでに新しいノーマルタイプは適正限度に達しているように思うんですよ。ハナビ以降のノーマルタイプの設置がそこまで伸びていないということが、それを表わしているのかなと。

それともう1つ。利益を取りづらいノーマルタイプばかりになると、ホールの営業が立ち行かなくなる。だから結局は、ほとんどのホールがギリギリまで旧基準機を頼った営業を続けるんじゃないかなと予想している。

ただ、期待している部分もないわけではないんですよ。ハナビがロングヒットしている理由って、その完成度だけでなくホールの扱い方もあると思うんですよね。だって、ゲーム性だけだったらハナビだけが特に秀でているわけではなく、バーサスやクランキーのほうが好きだっていう人も多いわけでしょ? でも、現実はハナビの設置台数には及ばない。

結局のところ、ハナビは他のノーマルタイプよりも設定を甘く使っているので、ここまで稼働を維持できていると思うんですよ。だからこそ、他のノーマルタイプもホールが育てていこうという意識で使ってくれれば、第2、第3のハナビが出てきてもおかしくはないわけで。

ノーマルタイプはART機などと比べて、高設定を使えばユーザーに伝わりやすいというメリットもありますからね。


それと平行して、ホールもいい加減、高コスト体質からの脱却を本気で進めていかなくてはならないとも思う。

高設定を使ってノーマルタイプを育てたいと思ったところで、そんな余裕はないというホールがほとんどでしょ。そりゃそうだよね、1ヶ月もしないうちにお客が飛んでしまうような新台を毎週のように買っていたら、自転車操業になるのも当たり前。

こんなことばかり書いていると、そのうちメーカーに怒られるかもしれないけど、本当にもう瀬戸際でしょ? うちだけが儲かれば良い、そんなことを言っていられる段階じゃないんだって。

新台を買うなとは言わない。でも、新台購入費用を捻出するために、既存のユーザーを締め付ける営業を続けていれば、遊技人口がさらに減っていくだけ。

この悪循環を断ち切る、今年はそんな転換期になってくれることを願います。