ぱちんこ機1台の開発費用は約10億円!? その内訳を大公開!

シリーズ名
実録 ザ・ぱちんこ開発 (毎週月曜日更新)
話数
第3回
著者
180攻蔵
ぱちんこ業界になァ、カ、カ、カネの雨が降るぞ!!

…いや、もう止んだかな。


さぁ、某レスラーのリスペクトから始まりました、今回の「実録 ザ・ぱちんこ開発」。現役メーカー開発リーダーの180攻蔵です。

さて第3回となる今回は、【ぱちんこにまつわるお金の話】と題して、

●ぱちんこを作るのにいくらかかるのか
●著作権のあるコンテンツ(以下、版権)とタイアップするとどうなるのか

などなど、大小のお金の話を綴らせてもらいます。


小さい頃に作った、板に釘を打っただけのぱちんこは、板代300円と釘代198円。トンカチを入れたら1000円くらいですか。それくらいで出来ちゃってましたね。

夏休みの工作の宿題でぱちんこを作ってくる子供、まだいるのかな? …まぁ親が作らせないか。体面とかあるしなぁ。そんな最近の風潮が悲しい。


さて、脱線しましたが、最新鋭のぱちんこ機は開発にいくらかかるのでしょうか? どん!








1000000000円くらい。


いちじゅうひゃくせんまん…じゅうおく。10億円くらいです。10億なら安いほうで、20億円かかる機種もあります。

安いですね〜。いやー、安い。なんて思われるのはアラブの石油王の末裔の方ぐらいで、ほとんどの方が「高っ!」と思っていることでしょう。


どうしてこれほど高くなるのか。「大半が版権でしょ!」と思うかもしれませんが、版権はさほど高くないことが多いです。

某ゴールネット突き破りサッカー版権とかだと上の開発費を使い切るほどの金額がかかったという噂ですが、よくある版権だと1500〜3000万とか…その程度。大物だと億超えるものもあるかな、という感覚です。億を超える版権はそれなりの価値がないとGOサインが出ませんね。


では、版権以外にお金がかかるものは何なのか。それは液晶の制作費と盤面・役物の金型費。この2つが大半を占めます。

液晶については自前で作成すればそれほど制作費はかかりませんが、それが出来るメーカーは稀。基本的に映像製作が出来る協力会社に依頼することになります。それが安くて3億、演出がたくさんある大物機種だと5、6億はかかります。

ぱちんこが出来るまでの約2年間、数十人の人間が関わって作り上げられる液晶映像と演出制御。安いと見るか高いと見るか。

ちなみに、版権だと映像を作るより買ったほうが早いと言う理由で、アニメや実写の映像を組み合わせることもあります。版権が高くないと感じる理由はこのあたりにもあります。


次に盤面役物の金型費、これもバカになりません。プラスチックの集合体であるぱちんこの盤面。これを1万台10万台と手作りすることは不可能で、金型を作ってプラスチックを流し込み、ポコポコと同じものを生産しなくてはなりません。この金属の塊に億単位で費用をかけます。

といった具合で元々高価な金型ですが、サイズによっても値段が上下します。液晶を覆うような大きい役物ギミックを作ろうとすると、それだけ金型が大きくなり、2億、3億と金型費用が増えていきます。


この2大要因のほかに、広告宣伝費が数百〜数千万、場合によっては億単位。昨今では同一機種の申請回数が多くなり、申請機の用意と申請費に数千万。実写があればその撮影費や、声優がいるものはその収録費用。

さらには盤面デザインを形にした、世界で1台の試作機の制作費が高級車以上の値段がかかったり、全国に配送する営業用の見本機の費用なども開発費としてかかってきます。


ぱちんこ作りにかかる費用というのは、この開発費プラス、実際に作るときの原価=量産単価で決まります。

現在、一般的なぱちんこ台の多くが1台40万円程度で売られていることはご存知でしょうか? 20台入れようものなら高級車並の金額になります。

…この値段、妥当なのでしょうか?


この続きは次回に触れることにします。なんか、億千万、億千万って郷さんみたいな事を書いてたら疲れたよ。俺の金じゃないし。昼飯は油そば並盛だし。680円だし。

次回はその量産単価と台の値段の妥当性について、

【ぱちんこにまつわるお金の話2】をお届けします。

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今週の攻蔵ちょっとぱちんこ日記

CRAファインプレーSP(マルホン)

会社帰り、羽根モノが打ちたくなり、1円ぱちんこの羽根設置ホールに。今日はファインプレーの気分!! 何億の話をした後に、1円の話です。

てことで自力継続タイプを打ち始め、貸球1プッシュ200円でサクッと当たる。そして「W」。Sより上のくせに、ほぼ1Rなんだよ。やっぱり1R。


現在まだ見かけるファインプレーの大当たり振り分けはS、W、HRの3つ。昔のファインプレーは1、7、15で、表記のラウンドまで継続しやすい仕様。

S、W、HRの継続率の違いは、羽根アタッカー(大入賞口)内部のV直撃ルートの動きではなく、羽根の動きを内部のV直撃ルートと同調するように調整されていて、HRでは奥のV直撃へ行きやすいタイミングで羽根が開放する。逆に、SやWの羽根開放タイミングではぜんぜん奥に行かないし、床も抜けてしまうので落ちた玉がほとんど磁石に付かない。初代の7Rを想起させるWでもSとほぼ変わらない。

Sは昔も1R対応だったからいいとして、せめてWは7R継続に期待させて欲しかった。大入賞口の動作は、特別図柄(大当たりの種類、台の端にあるLEDのつぶつぶの一部に表示)毎に分けることが可能なので、Wに対応する図柄を2〜7RまでHRと同じにすれば再現できたはずなのだが…。しっかり玉をもらえるのが1/3のHRだけでは、ただただカラくなった印象しかないよ。


そんなことを思いながらも、閉店間際に2打席連続HRを放ち、昭和のアニメでよく見たぱちんこ好き父さんくらいの景品を持って帰るのであった。景品はご家庭へ。


【実戦結果】
投資…200円
回収…ウーロン茶14本
収支… -200円 +ウーロン茶14本