停電や機械の故障の場合はどうなる!? ホールMGが経験を踏まえて解説

シリーズ名
現役ホールマネージャーだけど、なんか聞きたいことある? (毎週日曜日更新)
話数
第27回
著者
アタマキタ
では今週も質問に答えていくぞ。今回はトラブル関連についてだ。



【台枠さんの質問】
ある日、打っていたら突然店内の電気が消えて停電しました。しかし店の外を見たら普通に電気が点いてたんです。

15分程経ったら回復しまして、保留とか確変とか異常はなかったんで良かったんですが、これって何かあったら店側のミスとして対処してくれるんでしょうか?

店員は「申し訳ありません。只今停電のためしばらくお待ち下さい」というだけで、特に何の説明もなかったんですが、原因も気になります。


【回答】
これ、実はたまにあるんですよ! ということで、自分が経験したケースについて書いてみようと思う。

広域の停電ではなく、ホールだけが停電する主な理由は「電気系統のショート」「使用電力の負荷」の2つだろう。


[1]電気系統のショート
これを初めて経験した時は本当にパニックになったよ。今となっては良い経験だと言えるが、苦い思い出には違いない。

あれはまだ俺が主任だった頃のことで、パチスロの自動補給、自動回収の設備を導入した店舗で起こった。今では普通の設備でも、20年以上も前だから当時としては最先端のシステムである。しかし実績が少ないこともあって、導入直後からトラブルが頻発していた。


その日はメーカーの人間が付きっきりで対応していたのだが、ある時、同時多発的にトラブルが発生。メーカーの人間だけでは手が回らなくなりつつあり、非常に危険な状態に。

そんな中、メダル計数機(通称ジェットカウンター)の下部にあったメダル回収機のモーターが回らなくなり、コインの洗浄ができなくなってしまう。そして遂には計数機が停止するという危険な状態に陥ったため、俺もそれらの復旧対応に加わらざるをえなくなったのだ。


これだけは何としても動かさなければと思い、俺は計数機の下に潜り込んだ。するとその直後、何かが燃える匂いが…? と思った瞬間、自分のワイシャツの半袖の左の袖口から火柱が上がっていることに気付いた。しかしそれに対処する間もなく髪の毛に引火したのである!

大至急表に出て、水道のホースから自分に水を浴びせてなんとか鎮火したものの、これで安心というわけにはいかなかった…。自分のことを心配している場合ではないということは、先ほどまでいたホール内の雰囲気からビシビシと伝わってくる。

まず、照明が落ちている。そして先ほどまでマイクと有線とパチンコの音で賑わっていたはずの店内が静寂に包まれているのだ…。


おそるおそる店内に戻ると、非常灯だけがポツンと天井を照らしていた。ただならぬ雰囲気ではあったが、ほとんどのお客様は冷静に席に座っている。いや、「冷静に」というよりも、何が起こったか分からずただただ茫然としていたのだろう。

その時は自分の格好など気にする余裕もなかったが、後から聞いた話だと、俺を見てお客さんが動揺していたらしい。まあ、特異な状況下にワイシャツも顔もまっ黒っ焦げでズブ濡れの男が店内に闖入してきたのだから…ホラーだよな。


イレギュラーなことではあるが、いずれにせよ電気がショートするとブレーカーが落ちるので、店内だけ停電状態となってしまうことはある。


[2]使用電力の負荷
これも実際にあった話だ。あれは夏の暑い日、クーラーを全開にかけて営業していたのだが、なぜか店内が一向に涼しくならない。むしろどんどん暑くなっていくくらいの日があった。しかしその日は強烈な真夏日で、外の気温もとんでもないことになっていたから、そのせいかな? と思っていた。なんせ、2時頃のピークで40度近くまでいってたからな。

しかしその思い込みが甘かった。またあの恐ろしい、突然の静寂がやってきたのである…。電気系統のショートで免疫はあったが、やはりあれは心臓に良くないよ。


大規模なトラブルの可能性は低かったので、とりあえずブレーカーを立ち上げてみた。するとすぐ電気が復旧したため、ひとまず営業を続けることに。しかし理由が分からないため一抹の不安は残っていた。

すると案の定、しばらくしてまた恐るべき静寂がやってきてしまう…。さすがに同じ日に二度三度とこんなトラブルを繰り返せばお客にブン殴られても仕方ない。ひとまず電気を復旧させた後、今度はしっかりと原因を探ってみた。


犯人はクーラーだった。どうやら、室外機が置いてある場所は熱がこもってしまうようで、過大な負荷をかけてしまっているようだ。それが積もり積もって、ブレーカーが落ちてしまったとのこと。

すぐに、オーナーに掛け合ってもらうよう当時の店長に伝えた…のだが、「営業成績がパッとしないから頼めない」とかいう返答に唖然としてしまった。


しかしこのままというわけにもいかない。仕方がないので、針金で室外機をしっかりと固定したら、針で無数の穴を開けていく。そしてホームセンターで長いホースを買ってこさせ、室外機まで水を引っ張ってくる。そして直接水をぶっ掛け、強制的に冷却させて凌ぐという荒療治をせざるをえなかった。

結局これが功を奏し、その後は停電することなく営業できた。しかし当時のパチンコにはバックアップ機能は付いていない。店の都合で大当たりの権利を消してしまえば…暴動が起きかねないよな? ということで、補償の作業が大変だったのは言うまでもない。

店側のミスと言えばそれまでだが、こういった止むを得ない事例があるということも覚えていて欲しいかな。



【しゃけさんの質問】
その日は設定6が意識できるような特定日。抽選に恵まれ、バジ絆に座ったんですが、朝イチからレバーが緩いというか取れかかっているというかそういう状況。しかし普通に回せたし、設定状況も悪くなさそうなので打ち続けました。

しかし、2000Gほど回した所で突然リールが回らなくなってしまいました。そこで店員を呼んだところ、断線してるからこの台は打てませんという回答でした。

その時点での収支は-1000枚程でしたが、詳しい説明もなく容赦なく遊技を中止させられてしまいました。アタマキタさんから見てこれは当然と思いますか? 納得がいかなかったので質問してみました。


【回答】
これは非常にツラいところだよな。確変に入っている時に限って発射不良が起きたりだとか、パチスロで言えばストップボタンが効かなくなったりとか。

これらは整備不良という面もあるかもしれないが、経験上、機械の不良が原因である場合が多い。というのも、故障する機種はいつも同じだからだ。だからホールは、どれだけ整備に注意しようとも、いつトラブルが起こるかと内心ドキドキしながら営業しているものだ。


たいていの店には、店舗の入り口に遊技約款というのが貼り出されている。こういう店では、遊技客はそのルールを確認したうえで来店しているとみなされる。そしてそこには機械トラブル時の対処についても書かれているはずだ。

恐らく、天災を含む機械台のトラブル時は、補償もしないし遊技を停止させることに対して遊技者は文句を言えないというようなことが記されているだろう。逆にそのようなことがしっかりと掲示されていなければ、文句のつけようはあるかもしれないが…。


ちなみに自店の場合だが、確変やST、ATやART中に起きたトラブルは、再開不能な場合に限るが、メーカー発表の期待値分は補償するようにはしている。

この部分はメーカー頼りとなってしまうのだが、突然の故障はホールにとっても頭の痛い問題なのだ。


ということで今週はこの辺で。引き続き質問などもお待ちしております。



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