不敵な笑みを浮かべるレモンとの壮絶な闘い

シリーズ名
F山科の自堕落な日々 (毎週金曜日更新)
話数
第23回
著者
F山科
この前、行き着けのホールが特定日だったので、朝から打ちに行ってみた。目的の機種は…リノである。

以前のコラムでも若干触れたが、このホールのリノは初期の大量導入時ではなく、落ち着いた後に中古導入したためか、明らかに設定を使っている。とにかく特殊1枚役の出現率が他のホールのリノとは違う。結果としてそれが初当たりにも現れるのだから。

2台あるうちの1台はすでに先客あり。なのでもう1台の方に座ると、一発目の特殊1枚役がトマト揃いに繋がる。それがBIG6・REG5で11連もしてくれたので、低投資で1000枚超えの出玉を手に入れる。




…でも、特殊1枚役が出てこない。

ボーナス消化中も特殊1枚役確率は変化しないので、常に出現回数をカウントできる。それらを考慮すると、お世辞にも打っている台は高設定挙動とは言い難い。

対して隣の台は、トマト収穫にこそ苦労しているものの、手が止まる瞬間…つまり、特殊1枚役成立の瞬間を多く見かけた。なので、おそらくは隣の台こそが高設定なのだろう。

低設定と思わしき台を打ち続けてもしょうがないので、11連で獲得した出玉を持ちつつ、ハナビやゲッターマウスなどでお茶を濁す。しばらくすると…そのリノが空き台になっていた。

ゲーム数を見ると600G程度ハマっており、ボーナスはREGに偏っている状況。特殊1枚役の出現率が悪化したのか、それとも耐えられなくなったか…どちらにせよ、高設定の可能性を求めてその台を打ってみることに。

なお、最初に打っていたリノで獲得した出玉は半分消費しており、この台で全てなくなった。追加投資をたびたび行ない、総投資が24000円になったところで獲得したトマト揃いが…


BIG9回とREG5回の大連チャン。これで2000枚超えの出玉を獲得したことで、収支的にも精神的にも安心できる状況になった。


そこからはリノらしからぬシーソーゲームのような展開だった。特殊1枚役の出現率は設定6の数値である1/77.7の近似値にあり、300Gハマる前にトマト揃いを射止める→3連ぐらいで止まる…といった、ノーマルタイプみたいな出方をしばらく続けていた。

やはり高設定なのだろう。初当たりは優秀。あとはどこかのトマト揃いでデカい連チャンさえ掴めれば、出玉をさらに伸ばせるチャンスがある。

そう思っていたのだが…


本日通算13回目のトマトがなかなか揃わない…というか、特殊1枚役の出現率が急激に下がっていた。400G間も出てこない時があった。打っているのはリノMAXではなく、赤いリノの方だというのに。

つじつまを合わせるかのごとく、900ハマリ後に20G以内に特殊1枚役が4回も成立するシーンもあった。そしてその3択は全てハズしてしまった。

ゲーム数は4桁まで到達。2000枚以上あった出玉もみるみる飲まれていき、下皿に少し残った程度まで追い込まれる。

それでも通算の特殊1枚役出現率は高設定そのもの。それまでにボーナス中も全てカウントしていて、上段リンゴも悪くない数値だった。だからこそ、ここまで追ったのである。

その結果、


1452Gハマリ。ここで遂に逆押し上段トマト停止から、逆ハサミ打ちでテンパイする。それはまるで、時が止まったような瞬間だった。

しかしまだ安心はできない。今の段階はまだ「好機」を手に入れただけである。ボーナスを引けずに転落する恐れだってある。

そして2枚がけで消化するCT後に…


全ての出玉を飲み込んだにも関わらず、中央で不敵に笑う黄色い悪魔がそこにいた。順押しで止めた出目なので、転落した恐れがある出目である。これで転落したら怒るのではなく、笑ってコラムのネタにするしかないだろう。なんなら涙目になりながら。

しかし、


左リールに7・リプレイ・BARが停止し、藁にもすがる思いで中リールを止めると「ポワッポワッ」と歓喜のテンパイ音。ものすごくあっさりした音だが、深く長いハマリを脱出できた今の状況では、天からの福音そのものだった。

とりあえず、ボーナスは3連で終了。まだ閉店まで時間はあるので当然追うことに。この出玉が飲まれるか、それとも逆転できる枚数まで持っていけるか。特殊1枚役の出現率に全てを託すしかない。

すると、高確率状態が終了してから10分も経たないうちに…


次のトマトを収穫。中→右と押して、$が描かれたトマトだったので左リールにも同じモノを狙ったのが功を奏した。さあ、ここからさらに出玉を伸ばそう。できれば半分ぐらいは取り戻したい。


その希望を打ち砕く転落の可能性がある出目が出現。しかし、そこから1分も経たないうちに順押しから上段トマトが停止し、リンゴが下段に揃う。

勝負所である。ボーナス高確率状態を維持できていればリンゴのボーナス同時当選期待度は76%…当たっていてもらわないと困る。

祈りをこめて次ゲームは左リールにBAR狙い。すると下段に停止してくれた。リノを打っている人にとって、待ち焦がれた瞬間といえよう。さあ、ダブルテンパイで私を祝福しておくれ。


そこから中段にリプレイが揃い、さらに次ゲームでもリプレイが揃い、さらに次ゲームではボーナス成立を否定。リンゴの76%をハズした可能性もあるが、恐らくは先ほどの転落目により一発で転落したのだろう。実際、そこから転落目は一切出てこなくなった。

一筋の光が見えたかと思ったら、一瞬で地獄に突き落とされたのである。地獄の中で蜘蛛の糸を必死に登り、出口が見えたその瞬間、糸を切られて奈落の底まで真っ逆さまに叩き落とされた。そんな心境である。


その後、トマト揃いを1回引くことは出来たが、そのトマト揃いはボーナス1回で終了。なお、その時は中押しで上段に赤7が停止する「リーチ目リプレイor下段レモン」でボーナスが否定された。下段レモン揃いのボーナス期待度は90%を超えている。それをこの状況でハズされたのだ。

左リール下段に赤7が停止してボーナスを否定された時は、しばし放心状態になった。目の前の光景が信じられないというか、受け入れることができなかったのだ。これまで全部ボーナスに繋がっていてくれた下段レモンが、よりにもよってこんな悲惨な状況でボーナス当選に繋がらないなんて…。

しかも2G後の転落目でTHE ENDとか。泣きっ面に蜂とはまさにこのこと。神も仏もありゃしない。あるのは憎たらしい面をしたレモンだけである。

全ての出玉が飲まれた後、実戦を終了して店を出る。後悔を全くしていないと言えば嘘になるだろう。出玉のあるうちにヤメておけば…と。だが、高設定と分かっているリノを打つことが目的だったので、そこはブレてはいけなかったハズである。

改めて自分が打っていた台のデータをまとめてみた。

【ボーナス関連】
BIG…28回
REG…17回
通常時ゲーム数…4836G
ボーナス中ゲーム数…1431G
総ゲーム数…6267G

【小役関連】
特殊1枚役成立…78回
└出現率…1/80.3
トマト揃い回数…15回
└平均連チャン数…3連
ボーナス中の上段リンゴ…49回
└出現率…1/29.2


通常時だけの特殊1枚役でいえば、おそらく50回ほど成立。なので3択に若干負けてるとはいえ、そこまでブレてはいない。そうなると、やはりボーナスの連チャンに少し恵まれなかったということか。

ボーナス中の上段リンゴは最終的に設定3の近似値まで落ちた。しかし試行回数が多いのは特殊1枚役の方なので、そちらを信用していいと思う。やっぱり他のホールで打つのとは段違いでトマトのチャンスが訪れる機会が多かったし。


こうして赤いリノのハマリ最高記録を更新して実戦は終わった。投資額である26000円の負けも痛いが、それ以上に精神的ダメージの方が大きいのかもしれない。

特に下段レモンをハズしたことは、しばらくの間恐怖としてつきまとうことは間違いないだろう…嗚呼…。