足乗せ打ちしている奴を睨んだら、逆ギレされまさかの展開に!?

シリーズ名
あさってにむかって打て! (毎週水曜日更新)
話数
第17回
著者
担当編集・しゃっく(以下、し) 「ちょっと! 聞いてくださいよ、嵐さん!」

「どうしたのよ? 普段は、感情の何かが欠落しているかのように物静かなしゃっくがエラい剣幕じゃない」

「昨日、会社帰りに近所のホールで打ってたんですけど、隣に座った若者が急に靴を脱いで台横のスペースに片足を置きながら打ち始めたんです」

「あ〜、アレね。アレは見ていて気分の良いものじゃないよねぇ」

「ですよね? …しかもそいつ、ブーツを履いてたんですけど、蒸れていたのか結構その足が臭かったんですよ!」

「それはまた災難続きで(苦笑)」

「さすがに僕もイラッとしたんで、相手に伝わるように露骨に嫌悪感を表情に出して、そいつの足を睨んでいたんです。そしたら…」

「気付いてヤメてくれた?」

「とんでもない! ヤメるどころか『は? ナニ見てんの?』って…」

「おいおい、まさか短気を起こして暴力沙汰でも起こしたんじゃないだろうね?」

「真逆です! ビビってそそくさと席を立っちゃったんですよ…。しかもスーパーブラックジャック2でボーナス間で600G近くハマってたのに…(泣)」

「あらららら、あともう少しで天井だったのね」

「…なんで僕は1つも悪いことをしていないのにこんな目に遭わなきゃいけなんですか? なんで給料日まであと2週間弱…という厳しい時期に、天井までもう少しの台を手放さなきゃならなかったんですか? 僕がナニをしたっていうんですか? 嵐さん、なんとかしてくださいよっ!」

「な、なんとかって言われてもねぇ…」

「天井で出るハズだった僕の出玉を返してくださいっ!」

「な、なしてアタシが…」

「パチスロライターたるもの、それくらいの責任は取って当然でしょう!」

「いや…全然当然ではないんだけども? じゃあ分かった、コンビニで肉まんおごってあげるから」

「………ピザまんも付けていいですか?」

「いいよ(笑)」

「じゃあ納得します♪ 溜飲下げます♪」

「いつもは小憎たらしいけど、こういうときだけは妙に可愛いヤツだよね、キミは。ゲンキンすぎて」

「へへへへ。それにしても嵐さん、もちろん責任を取れというのは冗談ですが…パチスロライターとしてどう思います? 今回の一件については」

「いや〜、さすがにマナーが悪すぎるし、俺がしゃっくの立場でも間違いなくイライラするよ」

「ですよね? 僕が別段、心の狭い男ってワケじゃないですよね?」

「当然違います。公共の場で、しかも人様の目も手も届くような範囲に自分の足を放り出すなんて、明らかにマナー違反ですからね」

「ですよね? ですよね?」

「しかも、それを隣人に迷惑そうにされて恥じ入るならまだしも…逆ギレして絡んでくるとは不届き千万! 人間性を疑わざるをえない愚行ですよ、マジで」

「ですよね〜! くっそ〜、アイツめ…だったらやっぱりここは泣き寝入りをせずに、真っ直ぐに注意して然るべきでしたね。大義はこちらにあるんだから」

「いや、それはどうだろう」

「なんで? だって、悪いのは完全に向こうだって、嵐さんもさっき言ったじゃないですか!」

「それはそうだけど、直接注意するのは得策じゃないって話よ。なんせそいつは、素直に恥じ入らずに逆ギレしてくるようなクレイジーボーイだよ? 常識なんてまともに通じないおそれがあるんだから、こちらがいくら正論をぶつけても、聞き入れるどころか逆上して何か仕掛けてくるかもしれないじゃない?」

「そこが怖くて僕も泣く泣く席を立ったというのもあります…」

「でしょ? だから、ホールで今回みたいに困ったことがあったら、直接相手に言うのではなく、まずは店員さんに報告したいほうがいいよね。店員さんが注意してくれたら素直にヤメるかもしれないし」

「でも、店員さんに報告したことを逆恨みされたら同じことじゃないですか?」

「そこは店員さんに上手くやってもらうしかないでしょう。『隣の客に言われたから注意しました』じゃなくて、『そのような行為は他のお客様のご迷惑なので…』と言ってもらえば問題ない話だし。さすがにそれくらいは、お願いしなくても考慮してやってくれると思うんだけど」

「そうですかね」

「もしやってくれないようなお店だったら、それっきり行かないようにすればいいんだって。マナ悪な客がいるうえに、そんな輩から自分を守ってくれないようなホールには未練もクソもないでしょう?」

「たしかに! 二度と行くかっ! って気になりますね、そうされたら」

「そうだよね。だったら素直に二度と行かなきゃいいだけの話だよ」

「そっかあ、そう言われて気が楽になりました。次にまたあの若者と遭遇して、また同じように嫌な目に遭わされたら、今度は店員さんに注意してもらいます!」

「無用なトラブルを避けるために完全無視っていう手もあるけど、どうしても我慢できないようなら、そうしたほうがいいね。とにかく、ホールでのトラブルは思いがけない方向に悪化する可能性もあるから、自分で直接手は下さず、店に頼ること。コレが鉄則です、マジで」

「肝に銘じました。…ちなみに最後に、今回の『足乗せ打ち』の他に、嵐さんがイラッとするマナ悪行為って何かありますか?」

「もちろんあるよ。パッと思いつくだけでも…

・開店前の列の横入
・朝イチのかけもち確保
・ムダなレバーの連打と強打
・台パン
・長時間のくわえタバコ
・空き台の座り見

とかだね」

「どれも分かりますが…実は嵐さんも、超温和そうに見えて、僕たちと変わらず結構イライラしてたりするんですね(笑)」

「そりゃあ人間だもの(笑)。周囲をイラつかせる行為に対しては普通に不快になるって。でもだからこそ人のフリ見て我がフリ直せ…じゃないけど、自分では絶対にやらないように! と、強く心がけるようになるよね」

「同感です! …それにしても、あの『足乗せ打ち』だけはなんとかなりませんかね? どうにか防げるといいなあ、と思うんですけど」

「最近、下パネルがPUSHボタン代わりに押せる筐体が出てきたじゃない。その逆転の発想で、下パネルが飛び出してくる筐体が出てきたら、どうだろう?」

「どういうことですか?」

「正確に言うと、下パネルから『ハンド役物が飛び出してくる』形にして、足乗せ打ちをセンサーで感知したら、下パネルのハンド役物が手刀の形になって、その打ち手のすね、すなわち弁慶(の泣き所)をしたたかにチョップしてくれる。そういう筐体があったら怖くて足乗せ打ちなんてできないでしょ?」

「それは妙案ですね(笑)。メーカー各位、ぜひよろしくお願いいたします(笑)」

「まあ、それはジョークとしても、なかには足乗せ打ちが悪いことだと気づいていない打ち手もいるかもしれないから、『それはあんまり良くないことなんだよ? 恥ずかしいことなんだよ?』と、もっと広く色んな人に知ってもらえるよう、我々も努力していかなければならないだろうね」

「マナーの啓蒙活動、というやつですね」