苦手意識

シリーズ名
とら × パチ (毎週火曜日更新)
話数
第4回
著者
たいがー山本
まいど! たいがーです。以前のコラムで、昭和の時代に、プロのおっちゃんらから「パチンコは気持ちで出せ!」と言われたなんてことを書きました。その受け売りってわけではないですが、自分も飲みの席などでは同じようなことよく言ってしまいます。しかしその意味するところが上手く伝わっていないようで、「パチンコで一番大事なのはメンタルや!」と言ってばかりの精神論者のように思われてるみたいです(笑)。

まあ、自分がどう思われても構わないんですけどね。ただ、実際に日々稼働していると思わぬ局面に出くわすことも多いわけで、そういう時に冷静に判断できたり、的確な対処をとれるようなメンタルの強さ、それがパチンコの強さなんじゃないかな、と感じるわけです。



2015年08月20日(木)
この日もお世話になりっぱなしの沖海3のシマへ。ちなみに、入店時刻は開店から5分後という重役出勤です。

かれこれ2ヶ月ほどこのシマに巣食っているんですが、やっと常連さんらのルールらしきものを理解できたような気がします。そして、そのルールに従うためにわざわざ5分遅れで入店したというわけ。


その朝イチのルールとは、これまた「昭和ルール」を引っ張り出しますが、ズバリ「権利付け」ですよ。権利付けって分かります?

例えばAさんが朝イチ毎日同じ台に座っているのであれば、その台の朝イチはAさんに譲るというもの。つまり、常連さんらの中で他人の縄張りは荒らさないという掟みたいなものができあがるのです。簡単に言うとホールにある数少ない優良台を常連らで独占するということなので、一見さんがそれを侵そうもんなら、「そこは打つ人が決まっているから他のにしろ!」と警告されてしまいます。

でもこれが有効だったのは、昭和の時代のチューリップ台や羽根モノでのこと。当時は一度釘師が調整したら10日以上据置なんてところが当たり前だったから、一度権利付けしてしまえば楽勝だったわけです。しかし今はそんな時代じゃないので、この作戦はあまり意味がないはずなんですけどね。


しかし、形を変えて今でもこのしきたりが残ってたんです。特に常連客が集まりやすい海のシマが多いのかな。ただ昔と違って回るとか勝敗を左右する要因ではなく、「AさんとBさんが朝から打つ並びの2台」とか、「Cさんが昨日大ハマリしたから今日はCさんが朝から打つ」とか。朝の並びの時にそんなことを談合しているようなんです。

なので、俺はそのムラ社会の地雷を踏まないように開店5分後に入店し、空いている台を打たせてもらうというスタイルにシフトしました。


そうそう! ローカルルールと言えば、先日こんなこともありましたよ。現在、沖海のシマではお手打ち台を2台抱えているのですが、その第1候補の台でハマってしまいまして、ちょっと気分を変えようと第2候補に移動したんです。

すると、暫くして常連の女性がその第1候補に座られまして、なんとお座り一発で確変大当たり。そしてそこから調子良く連しはりました。

もちろんそれは全然構わないんですが、「オカマ掘ってやった!」と思われてるとなると色々面倒になりまして…。その常連さんがやたらとこちらを見てくるので、とりあえず愛想笑い返ししてやりましたけど(笑)。


で、問題はその連チャン終了後ですよ! すっと俺の左肩あたりから缶コーヒーが差し出され、

「どうぞ。ありがとう!」

って。もうビックリしましたよ。読者さん以外から差し入れを貰ったのなんて初めてですから。飴ちゃんをくれるおばちゃんはよくいますけどね。

で、ここでふと違和感が。『あれ!? 「ありがとう」って言ってなかった?』と。

そうなんです! ここの常連さんは、前に打ってた人が「当たりを譲ってくれた」的な感覚でお礼をするみたいなルールがあるみたいなんです! めんどくせーっ!!

そんなわけで、自分の中では「このシマでは朝から全ツッパが重要。台移動するなら絶対に常連が投げた台には座らない」を徹底せざるをえなくなりました。



と、えらい前フリが長くなりましたが、ここまで書いてきたように常連さんらとトラブらないよう心掛けていたら、なんと自然と俺の第1候補の台に「権利付け」が発動してたんです。だから5分遅れで入ってもその台だけ誰も座りません。つまり俺も、立派なこのシマの住人と認められたのです。

そして、常連さんらに軽く朝のご挨拶を済ませまして、釘チェック。昨日と変化がないので安心して座りましたが…

『あれ? ステージの挙動がおかしいな…』

最初の千円で22回の試行でしたが、何かが変わったことがこの千円で感じられました。ヘソへの入賞の仕方は変わらずとも、道釘での玉の流れ方が前日とは違っていまして、「玉が暴れる」という表現がぴったりな動き。ステージ上の玉の挙動も明らかに昨日と違っています。

『これ…ネカセを変えられたなっ!?』

それならとまだ空席だった第2候補に移動。しかしそこも同じ挙動だったので、常連のおばちゃんに突撃インタビューしてみました。


俺「どうです? なんか昨日と変わってません?」

おばちゃん「えっ? 何がぁ? 何もわからへんわ〜!」


聞く相手を間違ってました(笑)。演出面には詳しいけど釘のことなんて関係なしに打ちはるんで、回転レベルも体感でしか表現しないですからね。


『まさか俺のお手打ち台だけ? 他の台は回ってるみたいやけど…』

少しは常連さんらと馴染んだおかげで、暫くシマの真ん中で立ちすくんで皆さんの試行状況を観察させてもらっても変な顔をされずにすみましたが、それはともかく、他の台は特に変化は見られないような…まぁ確信があるわけじゃないんだけど、どうも俺のお手打ち台だけやられたような疑心暗鬼状態から抜け出せませんでした。


『まあ、あんまり悪く考えるのはやめよう。気持ちで負けたら勝てるもんも勝てんからな。今ならまだ他のシマもチェックできる!』

気持ちを切り替えて沖海のシマから脱出! とりあえず、羽根デジのシマは釘が壊滅状態なのは毎日チェックして把握しているので、ライトミドルからMAXまで順番に見ていくことに。


すると、先客がひとりしかいないシマで茫然と立ちすくむ俺。このシマにおわすはルパンIII世様でした。

『新台で入ってまだ1回も打ってへんから打ってみるか…。でもなあ、良い思い出がないからなあ。どうしようかな〜。ヘソは開いてるのは分かるけど、回るだけではなんとやら…になりそうな気がするよな〜』

このルパンですが、初代(黒パン不二子が有名)は打ち込みましたが、MAXになってからはほとんど触っていません。前作もプライベートではなくオリスペの実戦企画で初めて打ったんですが、初回当たりが通常だったことで編集部のホタテっちに「下手くそ! 何やってんすか!」とダメ出しされたことで苦手意識を植え付けられました(笑)。

『まあこれでもパチンコライターやからな。編集部から聞かれて「まだ打ったことないです」とは言えんからな。苦手意識を払拭するためにも今日はこいつで勝負するかっ!』

いやあ、早い時間だと気持ちもポジティブっすね。沖海の嫌な出来事なんて忘れて姿勢を正して打ち出し開始しました。


まず最初の千円で22回、次は25回とええ感じで試行できています。打ってすぐにステージ依存度が高いことも把握できたので、癖を早く捉えようと液晶画面はほとんど無視で打っていたら…

『ん? 当たってる? ほんま?』

恥ずかしながらワケワカメ状態で当たったみたいです。思わず、間違って前作のライトミドルに座ったのかとセル盤の機種名を確認してしまいましたよ。筐体とか全然違うので間違えるはずもないんですが、あまりに呆気なかったので混乱してしまったということです。

そしてすぐさまランプ判別をチェックしたら…はい、またやってしまいました! つーかルパン、ホント嫌いやわ〜。せっかく73回転という羽根デジみたいな試行回数で当たったのに通常って…。そして当然のように時短もアッサリとスルーですわ。


とりあえずここまでで感じたのは、電サポが使いもんにならんというか、自慢のトラ打ちが効きません。開放スパンが短いので連続入賞もしにくいので、それだけで興醒めした気分に。

しかし通常時の回転レベルは22回をキープしてくれます。それならさっきの沖海でええやんとも思いましたが、気分的に早い当たりがあったことでこいつと勝負する気分になりました。

が、やはりそこはMAX機。うんともすんともいわんというか、少々の演出では何の期待もできません。ショボイ出玉は早々に壊滅し、やる作業といえば保留3個止めするウェイトボタンの操作と左手で貸玉ボタンを押すことだけです。ハンドルはどこで運転するんやろとか思いながらたまにクラクションを押すジャンキーなドライバーと化してしまいました。


試行400回
『あ〜あ、確率内で当たらんかったわ…』

試行500回
『時短抜いての確率内でも当たらんかったわ…』

試行600回
『このへんで勘弁してくれへんかなあ。昼めしにでも行くか』

試行700回
『777回転目とか笑える回転数で当たらんかな…』

試行800回
『2倍ハマリやんけ。ええ加減にせいよ〜』

試行900回
『あ〜、千回超えるね、これ。絶対超えるわ』


まあこんな感じでろくにアツい演出もなく金と時間だけが浪費されていく中、総投資30Kで4枚目の諭吉を投入した頃、隣にマスク着用の女性が座られたのでタバコも吸えない状態になり余計にイライラが募ります。

でも、その女性が凄い方でして、黙々と試行を続けはるので俺も負けてられんなと夢の4桁に向けて淡々と試行をしました。

すると、千回オーバー上等! と開き直ったのが良かったのか…


とうとう当たってくれました! 「俺の名はルパンIII世」予告とトラ柄カットインがあったのは分かりましたが、あとは何が何やらな感じでしたが。

そして肝心のSTですが、大当たり図柄が「3」だったので、多分入るやろうと思っていたら案の定突入してくれましたよ!


『おっしゃー! こっからじゃんじゃんバリバリいくでーっ!』

まずSTに突入して1回目の大当たりは8R。幸先良く32回転目で当たったので、ここからこの勢いのまま浅いところでサクサク当たると思っていたのですが…あっさりと残り50回を切ってしまいます。

『このでっかいダイヤ、腹立つな〜。テンパイくらいせいやっ!』

ST抜けの焦りから、ロングSTにありがちな保留変化に対してイラついてしまいました。


そして、残り10回転となった時!

『やっぱりロングST機は苦手やぁー!!』

大人気なく完全にブチ切れてしまい、もうヤメて帰ろうと思いました。


しかしながら、隣でおっとこまえな試行を続ける女性を見て、2回でも当たっただけマシやんけ! と。ここで帰ったらこの女性に笑われるわと、そんな思いで気持ちを奮い立たせました。

お隣の女性は何枚諭吉を投入したのか不明ですが、まったく動じないその姿勢に励まされながら俺もまた追加投資へ。すると、今度は時短を除いて269回という早いところでまた当たってくれました!


しかも、早々にST突入確定です。いよいよ一気に巻き返す時がやって来ました!!







『ありえん。俺、ほんまロングST機は嫌い…』

やっちまいました。せっかくのSTを華麗にスルーしてしまいました…。

その後、残り少ない出玉を打ち込んで本日はノーマネーでフィニッシュ。


ちなみにお隣の女性、俺の大当たりなんて素知らぬ顔ですよ、全然動じません。しかも20時を過ぎているというのに延々と追加投資を続けてはります。残り時間を考えるとSTを取り切れない可能性も高いのにチャレンジし続けるその姿勢、かっこ良かったです!

もちろん、その姿勢は見習うべき点もありますが、まずは「ルパン」というタイトル、そして「ロングST機」という2つの苦手意識を克服しないとな…と痛感した一日でした。


きっと読者の皆さんにも苦手なもんってあると思います。パチンコ以外でも食べ物や人の性格や癖など色々とあると思います。この「苦手」が俺の場合、既に「気持ちで負けてる」ってことなんでしょうね。やっぱメンタルが大事やな〜。

まずはゴーヤでも食べて、苦手意識を食べ物から払拭します!

じゃ、また来週!!
(うわーん!!)


【CRスーパー海物語IN沖縄3 HME】
大当たり…0回

【CR ルパン三世 I'm a SUPER HERO H9AZ】
大当たり…4回
稼働時間…10:00〜20:15
投資…48500円
回収…0円
収支…-48500円